令和 4年 6月 定例会 令和4年6月
能代市議会定例会会議録令和4年6月20日(月曜日
)-----------------------------------◯議事日程第3号 令和4年6月20日(月曜日) 午前10時 開議 日程第1
一般質問-----------------------------------◯本日の会議に付した事件 議事日程第3号のとおり
-----------------------------------◯出席議員(20名) 1番 安井英章 2番 相場未来子 3番 菊地時子 4番 鍋谷 暁 5番 大高 翔 6番 今野孝嶺 7番 菅原隆文 8番 藤田拓翔 9番 阿部 誠 10番 渡邊正人 11番 藤田克美 12番 畠 貞一郎 13番 小野 立 14番 安井和則 15番 安岡明雄 16番 武田正廣 17番 落合範良 18番 針金勝彦 19番 渡辺優子 20番 後藤
健-----------------------------------◯欠席議員(なし
)-----------------------------------◯説明のため出席した者 市長 齊藤滋宣 副市長 小野正博 監査委員 畠山一仁 総務部長 吉岡康隆 企画部長 畠中 徹 市民福祉部長 有山 勇 環境産業部長 宮野弘幸 農林水産部長 佐藤清吾 都市整備部長 小林繁光
二ツ井地域局長 大山位代子 総務部次長 今野朋実 財政課長 加賀谷 覚 教育長 高橋誠也 教育部長 伊藤
勉-----------------------------------◯事務局職員出席者 事務局長 菊池和臣 事務次長 加賀政樹 局長補佐 荒川幸代 主査 原田洋誠 主査 水木順仁 主査
佐々木美奈子----------------------------------- 午前10時00分 開議
○議長(安井和則君) おはようございます。ただいまより令和4年6月
能代市議会定例会継続会議を開きます。 本日の出席議員は20名であります。 本日の議事日程は、日程表第3号のとおり定めました。 今定例会の一般質問においては、
新型コロナウイルス感染症防止策として、質問時間の短縮のほか、議員及び説明員の出席者の調整などを行います。議員におかれましては、定足数を欠くことがないよう御配慮願います。 この際、議員及び説明員の出席調整のため、暫時休憩いたします。 午前10時00分
休憩----------------------------------- (議員及び説明員 一部退席) 午前10時01分 再開
△日程第1 一般質問
○議長(安井和則君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 日程第1、一般質問を行います。順次質問を許します。なお、再質問する際は、初めにどの質問項目を質問するかお話しください。 初めに、4番鍋谷 暁さんの発言を許します。4番鍋谷 暁さん。 (4番 鍋谷 暁君 登壇)(拍手)
◆4番(鍋谷暁君) おはようございます。4番、会派希望の鍋谷 暁です。通告に従いまして順次質問を行います。御答弁のほどよろしくお願いいたします。 初めに、
ヤングケアラー、
若者ケアラーについて質問いたします。現在、
ヤングケアラーの法令上の定義はなく、本来、大人が担うと想定される家事や家族の世話等を日常的に行っている子供とされています。
一般社団法人日本ケアラー連盟の定義では、
ヤングケアラーは18歳未満の子供のケアラー、
若者ケアラーは18歳からおおむね30歳代までのケアラーとされています。この一般質問も
日本ケアラー連盟の定義に従って質問いたします。 ここ数年で、
ヤングケアラーに関する問題がメディアでも大きく取り上げられるようになり、注目を集めるようになりました。国においても実態調査が重ねられ、昨年12月成立の令和3年度補正予算、本年4月成立の令和4年度予算に
ヤングケアラー支援の関連費用が盛り込まれました。 政府は、今年度からの3年間を
ヤングケアラーに関する、集中取組期間と位置づけており、5月31日に行われた
参議院予算委員会において岸田総理大臣から、来年4月に発足が予定されているこども家庭庁を司令塔として、省庁横断的に取り組むとの答弁がありました。 また、秋田県としても、昨年度に
ヤングケアラーを含む県内のケアラーに関する実態調査が行われました。当該調査は、県が秋田
県介護支援専門員協会に委託する形で、県内の学校、児童相談所、
地域包括支援センター等を対象に行われ、本年3月に調査報告書が公表されました。その報告書によると、県内の
ヤングケアラーは54人、18歳から29歳までの
若者ケアラーは37人です。 しかしながら、
県介護支援専門員協会の小原会長は、自分がケアラーだと認識していない人も多く、実数把握には限界がある。もっと存在するという前提で啓発と支援を進める必要があると指摘されております。そこで、質問1の1として、令和3年度秋田県「ケアラー」に関する
実態調査報告書における本市の
ヤングケアラー、
若者ケアラーの人数をお伺いいたします。 次に、
ヤングケアラー、
若者ケアラーの支援体制についてであります。全国の地方自治体の中で、
ヤングケアラー問題にいち早く着目した自治体の一つが神戸市です。神戸市では、おととし11月の段階で支援体制を考える
プロジェクトチームを発足させ、昨年4月には
ヤングケアラー、
若者ケアラー支援の専門部署として、こども・
若者ケアラー支援担当課を設け、社会福祉士、
精神保健福祉士、公認心理師の資格を持つ職員による相談窓口が開設されました。 国としても、地方自治体における
ヤングケアラーの支援体制の構築を支援するため、
ヤングケアラー・
コーディネーターを配置し、
ヤングケアラーを適切な福祉サービスにつなぐ機能の強化を推進していく方針です。
ヤングケアラー支援において、学校や
福祉サービス等を結びつけて支援につなげる
コーディネーターという存在が非常に重要だと考えます。そこで、質問1の2として、
コーディネーターを配置した
ヤングケアラー、
若者ケアラーを支援する専門部署を設置する考えはないでしょうか、お伺いいたします。 次に、
ヤングケアラーの発見、把握についてであります。先日、NHKで放送された、
ヤングケアラーSOSなき若者の叫びという番組内で、NHKが調査した
ヤングケアラー当事者1,000人を対象としたLINEによるアンケートが紹介されました。 アンケートに答える以前に自分が
ヤングケアラーだ、
ヤングケアラーだったと意識したことはあったか尋ねたところ、「意識したことはない」が76%、「意識したことがある」が24%という結果でした。家族の介護や世話について、誰かに相談した経験があるか尋ねたところ、「まったく相談したことはない」が30%で最も多く、次いで、「ほとんど相談したことはない」が26%、「あまり相談していない、しなかった」が17%、「たまに相談している、していた」が16%、「日常的に相談している、していた」が11%でした。 相談しない、しなかった理由について複数回答で尋ねた結果、「相談しても意味がないから、意味がなかった経験がある」が29%、「他人には相談しづらいから」が28%、「相談する必要がないと思ったから」、「相談することを考えたことがなかったから」がそれぞれ25%でした。これらの結果から、家族の世話が日常化していて自身がケアラーだという自覚がなく、相談しても意味がない、あるいは相談しづらいと感じる子供が多いと考えられます。 学校は、
ヤングケアラーの可能性のある児童生徒に最も気づきやすい場所であり、
ヤングケアラーの早期発見において重要な役割を果たすことができる教育機関です。教職員の方々におかれましても、研修等を重ねて
ヤングケアラーに関する理解をより一層深めていただき、校内全体での情報共有や児童生徒が相談しやすい環境づくりを行っていただきたいと考えます。そこで、質問1の3として、
ヤングケアラーを早期発見し、現状を把握するために小・中学校の体制を整備する考えはないでしょうか、お伺いいたします。 また、質問1の4として、
ヤングケアラーを発見した後、小・中学校はどのように対応、支援していく考えかをお伺いいたします。 次に、大きい2番として、
インターンシップについて質問いたします。
インターンシップとは、学生が企業等において実習、研修的な就業体験をする制度のことでありますが、受け入れる企業側と受け入れられる学生側の双方にメリットの大きいウィン・ウィンの仕組みだと考えています。企業側としては、早い段階で学生との接点を持ち、つながりを強めることで自社をアピールすることができます。 また、早期離職の主な要因として入社前と入社後の
イメージギャップがあり、
インターンシップにおいて事前に企業への理解や共感を深めることができれば、早期離職の抑制にもつながります。専門的な知識、ノウハウを有した大学生等が能代市に就職することは、人口減少、少子高齢化の観点からだけでなく、地方創生の観点から見ても非常に重要なことだと考えます。 本年3月には、マルヒコビルヂングを運営する、のしろ家守舎が国際教養大学の学生2名をインターン生として受け入れ、
カフェスペースの子供の遊び場の利活用法や学生のための拠点づくりに関して、学生ならではの視点からアイデアを提供しておりました。代表の湊 哲一さんによると、インターン生のおかげで今まで見えなかった経営的課題を発見することができただけでなく、期間中に高校生や大学生の利用が増え、活気が生まれたとのことでした。このような
インターンシップは
課題解決型インターンシップと言われ、企業が学生にプロジェクトを与え、学生が課題を解決したり、新しい提案をプレゼンしたりするものです。 このように、
インターンシップには企業の人材確保のほかにも地域課題や経営課題の解決、まちおこし、関係人口の創出といったメリットも期待できます。そこで、質問2の1として、大学、短大、高専、専修学校生を対象とした
インターンシップ事業への市内企業の関心度、ニーズを調査する考えはないでしょうか、お伺いいたします。 一方で、受け入れる企業側にとっては、参加する学生の交通費、宿泊費といった費用面でのハードルがあります。そこで、
インターンシップに参加した大学生等のために支払う交通費、宿泊費といった
インターンシップ事業に係る経費を補助する制度が必要だと考えます。そこで、質問2の2として、大学、短大、高専、専修学校生を対象とした(仮称)
大学生等インターンシップ推進事業費補助金を新設する考えはないでしょうか、お伺いいたします。 次に、大きい3番として移住定住のPRについて質問いたします。現在、能代市ではLINE、ユーチューブ、ツイッターの3つのSNSを活用し、移住定住に関するPRあるいはサポートを行っております。また、SNSに加えて、
移住定住ガイドブック、のしろ暮らすを発行し、紙媒体によるPRも行っています。 我が国では、全国的に人口減少、少子高齢化が進み、能代市だけでなく多くの地方自治体で移住定住促進に力を入れ、PRに取り組んでおります。その中で移住者、定住者を増やしていくためには、その多くの自治体の中から能代市を選んでいただく必要があります。その熾烈な競争を勝ち抜くためには、能代に住みたいと思わせる制度の充実ももちろん重要ではありますが、PRもまた重要であると考えます。 そこで、質問3の1として、現在活用しているLINE、ユーチューブ、ツイッターの3つのSNSの利用状況と今後の活用方針をお伺いいたします。 また、県においても移住定住のPRに力を入れております。県移住・定住促進課では、移住・
定住総合ポータルサイト、“秋田暮らし”はじめの一歩を開設しております。SNSとしては能代市が使用しているLINE、ユーチューブ、ツイッターだけでなく、
インスタグラムと
フェイスブックも活用しております。
総務省情報通信政策研究所の令和2年度
情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書によると、
インスタグラムは10代、20代の利用率が70%弱と高く、年代が上がると利用率も低くなっております。一方、
フェイスブックは30代の利用率が50%弱で最も高く、20代~50代のビジネス層の利用が多い傾向にあります。人口減少、
少子高齢化対策にとって鍵となる若い年代を取り込むには
インスタグラムの活用が必要になってくると考えます。 また、
フェイスブックを運営、管理するMetaは2012年に
インスタグラムを買収しており、
アカウント同士の連携が可能となっております。したがって、
インスタグラムと
フェイスブックを同時活用することは、運営、管理の面でも効率的だと考えます。既に能代市には
フェイスブックの
公式アカウントがありますので、移住定住用の
フェイスブックアカウントと相互シェアをすることで相乗効果が得られると考えます。そこで、質問3の2として、
フェイスブックや
インスタグラム等のその他SNSを新たに導入する考えはないでしょうか、お伺いいたします。 次に、
移住定住ガイドブック、のしろ暮らすについて質問いたします。現在、能代市での暮らし、文化を主に紹介する、のしろ暮らす-LIFE-と市内の企業等を主に紹介する、のしろ暮らす
-WORK-の2種類を発行しております。LIFE版は、
移住体験ツアーや
移住交流サロンの紹介といった有益な制度情報に加えて、能代あるあるの紹介といったユニークな要素も含まれており、完成度が高い
ガイドブックになっていると考えます。 また、WORK版は、様々な業種の企業が紹介されているだけでなく、先輩社員や採用担当者からのコメント、実際に移住した方の仕事や生活を紹介するコーナーがあり、非常に深掘りができている
ガイドブックであると感じました。クオリティーが高い
ガイドブックでありますので、ぜひとも多くの方々に御覧いただき、移住するきっかけを増やしていくことが重要だと考えます。中でも、首都圏あるいは大阪、名古屋、
福岡、仙台といった都市圏を中心に配布先を増やしていくことが重要だと考えます。そこで、質問3の3として、
移住定住ガイドブック、のしろ暮らす
-LIFE-、のしろ暮らす
-WORK-のそれぞれの発行部数、配布状況と今後の活用方針をお伺いいたします。 最後に、大きい4番として
ウクライナ支援について質問いたします。本年2月にロシアがウクライナに軍事侵攻を行い、現在もなお
東部ルハンシク州セベロドネツクをはじめ各地で激しい戦闘が行われております。5月7日にはロシア軍が
東部ルハンシク州の学校を空爆し、多くの民間人が殺害されました。このような行為は重大な戦争犯罪であり、断じて許されるものではありません。我が国やアメリカ、EU諸国をはじめとする民主主義国家は、ウクライナへの支援を決定し、対ロシア制裁を連携して行っています。アメリカの
バイデン大統領は民主主義と専制主義の戦いと位置づけているように、今回の
ウクライナ危機は人権と民主主義の大きなターニングポイントになる出来事でもあります。 日本政府としても、ロシアへの経済制裁等に加えて、ウクライナに対する物資の提供、財政支援、避難民の受入れといった数々の支援を決定しました。これに伴い、多くの地方自治体においても、住居面や言語面等からの受入れ体制の構築を進めております。5月9日には、タチアナ・リチンスカヤさんと娘のマリアさんが県内初の避難民として大仙市に受け入れられ、6月16日には、県内3人目の避難民としてオレクサンドル・ガバリョロフさんが秋田に到着しています。 また、5月27日の6月議会の知事説明において「県としましては、安心して滞在いただけるよう、ウクライナ語に対応した相談機能の拡充を図るなど、避難民に寄り添った支援を受入れ市町村と連携して行ってまいりたいと考えております。」との発言がありました。そこで、質問4の1として、ロシアから侵攻を受けるウクライナ及び避難民を多く受け入れている周辺国への自治体が行っている支援に関して、市の考えをお伺いいたします。 次に、地方自治体が行っている募金箱の設置についてであります。本年3月20日に、
能代高校JRC同好会と1、2年生有志の約20人が市内のスーパー2店舗で
ウクライナ支援の募金活動を行っていました。遠く離れたウクライナではありますが、連日ニュース等で流れてくる惨状に高校生も感じるものがあったのだと思います。秋田県内においても、秋田市、大仙市等が庁舎に募金箱を設置しています。 多くの地方自治体が募金箱に採用している日本赤十字社の
ウクライナ人道危機救援金の受付期間は、
ウクライナ各地で戦闘が拡大、激化し、引き続き深刻な人道危機に直面していることから、支援の拡大及び中長期の支援を見据えて、本年9月30日まで延長されています。そこで、質問4の2として、
ウクライナ支援の募金箱を市庁舎等の市が管轄する施設に設置する考えはないでしょうか、お伺いいたします。 次に、
ふるさと納税の仕組みを活用した
ウクライナ支援についてであります。大阪府泉佐野市が本年3月に
ふるさと納税の仕組みを利用した寄附金の受付を始めたのを皮切りに、現在、多くの地方自治体で
ふるさと納税を活用した
ウクライナ支援を行っております。県内では秋田市が同様の取組を行っています。そこで、質問4の3として、
ふるさと納税を活用して
ウクライナ支援の寄附金を募る考えはないでしょうか、お伺いいたします。 以上、大きく4点について御答弁のほどよろしくお願いいたします。(拍手)
○議長(安井和則君) 市長。 (市長 齊藤滋宣君 登壇)
◎市長(齊藤滋宣君) おはようございます。鍋谷議員の御質問にお答えいたします。初めに、
ヤングケアラー、
若者ケアラーについてのうち、令和3年度秋田県「ケアラー」に関する
実態調査報告書における本市の
ヤングケアラー、
若者ケアラーの人数はについてでありますが、この報告書を作成した秋田県に確認したところ、市町村別には集計していないとのことでありました。 次に、
コーディネーターを配置した
ヤングケアラー、
若者ケアラーを支援する専門部署を設置する考えはについてでありますが、本市では、本年4月から、子供とその家庭、妊産婦等を対象に切れ目のない継続的な支援を行うため、
子ども家庭総合支援拠点を子育て支援課内に設置しております。
コーディネーターとしての役割を担う家庭相談員が、児童相談所や
教育委員会等関係機関と連携しながら、専門的な相談対応や必要な調査、訪問等による支援業務を行っております。子供の発達やいじめ、不登校、非行、児童虐待等、
ヤングケアラーも含め様々な相談に対応する拠点となっておりますので、現在のところ、新たな専門部署を設置する考えはありません。 次に、大学生等を対象とした
インターンシップについてのうち、
インターンシップ事業への市内企業の関心度、ニーズを調査する考えはについてでありますが、若者の地元企業への就職は、働き手確保の一環であるほか、人口減少、
少子高齢化対策にもつながることから、大変重要なこととして捉えております。 市といたしましては、企業の
大学生等新卒採用の意向調査や
インターンシップ受入れに対する
ニーズ調査等は、今後の施策を検討する上で必要なことでありますので、県や
ハローワーク能代等と連携を図りながら検討してまいりたいと考えております。 次に、企業、団体等が負担する
インターンシップ受入れ経費を補助する考えはについてでありますが、まずは企業の
ニーズ調査等を行い、その結果を分析し、必要な施策を検討してまいりたいと考えておりますので、
インターンシップ受入れ経費の補助制度は今後の検討課題と考えております。 次に、移住定住のPRについてのうち、現在活用しているSNSの利用状況と今後の活用方針はについてでありますが、令和元年12月に開設した
LINE公式アカウントは、約1,000名に御
登録いただき情報発信を行っているほか、双方向で個別にメッセージを送信できる機能により相談対応に活用しております。3年4月にはユーチューブチャンネルを開設し、ライブ配信等により本市の暮らしの魅力等を発信しております。配信の内容は後日視聴することもでき、毎回300件を超える視聴者数を記録するなど関心を寄せていただいております。4年4月には、日々の暮らしをタイムリーに伝えるためツイッターの運用を開始し、2か月で約100名の方が登録しております。 これらのSNSの活用により、登録者御本人に情報を拡散していただくことでほかの方の移住にも結びつくものと考えておりますので、引き続き話題の選定や発信に工夫を凝らしてまいります。また、広報のしろへの折り込みにより配付するPRチラシ、のしろ暮らす通信等にもSNSを含む情報を掲載し、積極的な周知に努めてまいります。 次に、
フェイスブックや
インスタグラム等のその他のSNSを新たに導入する考えはについてでありますが、おのおののSNSにはそれぞれ特性があり、現在運用している3種類は、本市が実施する相談業務や情報発信に、より適したものとして選択しております。当面は、現在活用しているこれらのSNSの発信内容の充実を図るとともに、今後も移住者や相談者等から御意見をお伺いしながら、新たな媒体の導入について検討してまいりたいと考えております。 次に、
移住定住ガイドブック「のしろ暮らす
-LIFE-」、「のしろ暮らす
-WORK-」の発行部数、配布状況と今後の活用方針についてでありますが、本市での生活を始めるに当たり役立つ情報を掲載したLIFEは4年1月に、企業紹介をメインとするWORKは3月にそれぞれ1,500部を発行いたしました。首都圏にある移住・
交流情報ガーデンや
Aターンサポートセンター等の
移住支援施設、秋田県関連の物産館、県内の空港等に設置を依頼しているほか、市内の公共施設等を含めると600部ほどが送付済みとなっております。 これまで
新型コロナウイルスの影響により、対面の移住相談の場が制限されておりましたが、今年度は
Aターンフェア等への出展のほか、市独自の
移住就業フェアを新たに開催することとしておりますので、そのような機会にも
ガイドブックを活用し、移住定住を推進してまいりたいと考えております。 次に、
ウクライナ支援についてのうち、自治体が行っているウクライナ及び周辺国への支援に対する市の考えはについてでありますが、2月にロシアがウクライナに軍事侵攻を開始後、多くの避難民が周辺国等に身を寄せております。我が国においても避難民を受け入れており、その数は6月12日現在、1,274人となっております。県内では5月に二人、6月16日に一人の方が来県し、今後も増えることが見込まれております。 国では、オンラインでの
自治体向け説明会を実施するとともに、避難民を支援する自治体や企業等の情報を集約する窓口を
出入国在留管理庁に設けており、あらかじめ自治体の支援内容を把握した上で、個別に必要な情報を提供するとしております。 また、県においても、スムーズな受入れ体制を構築するため、避難民を受け入れる意向のある県内市町村と関係機関による、秋田県
ウクライナ避難民支援連絡調整会議を開催し、情報の共有を図っており、本市も受入れの意向を表明しております。 受入れに当たっては、言葉の壁をはじめ、就労や子供の教育等、生活全般において必要なサポートが多岐にわたることから、広く庁内及び関係機関等と情報共有を図りながら、受入れ要請があった場合に備えてまいりたいと考えております。 次に、
ウクライナ支援の募金箱を市の施設に設置する考えはについてでありますが、現在、市では、市民の皆様から
ウクライナ支援に関する募金の御相談があった際には、市では受け付けていないものの、日本赤十字社やユニセフ等を通じた募金ができることを紹介しております。例えば、日本赤十字社では、郵便局や銀行振込のほか、クレジットカードやコンビニ決済、ペイジーでの寄附も可能となっており、いつでも御自身に合った手法を選択して募金をすることができます。 市といたしましては、募金箱の設置は現金の管理が必要になることから現時点では考えておりませんが、様々な手法を広く市民に周知してまいります。 次に、
ふるさと納税を活用して
ウクライナ支援の寄附金を募る考えはについてでありますが、
ふるさと納税は、生まれたふるさとや応援したい自治体に寄附ができる制度であり、寄附金は寄附先の自治体の財源として各種事業に活用されることとなります。本市においては、寄附者よりその使途について希望を確認し、市の発展に資する各種施策に有効に活用させていただいております。 市といたしましては、
ウクライナ支援に限らず、本市が行う様々な施策を進める際には市民の皆様との共通認識を持つことが非常に重要であると考えており、現時点で、
ふるさと納税を活用して寄附金を募ることは考えておりません。 なお、
ヤングケアラー、
若者ケアラーについてのうち、
ヤングケアラーを早期発見し現状を把握するために、小・中学校の体制を整備する考えは及び
ヤングケアラーを発見した後、小・中学校ではどのように対応、支援していく考えかの御質問につきましては、教育長から答弁させていただきます。以上であります。
○議長(安井和則君) 教育長。 (教育長 高橋誠也君 登壇)
◎教育長(高橋誠也君) 鍋谷議員の
ヤングケアラー、
若者ケアラーについての御質問のうち、
ヤングケアラーを早期発見し現状を把握するために、小・中学校の体制を整備する考えはについてお答えいたします。問題を抱えた児童生徒を早期発見し現状を把握するために、各校では悩み事アンケートや教職員間で共通理解を図るための研修会を定期的に行い、児童生徒が相談しやすい体制づくりに努めております。 また、教育委員会では、家庭環境に困難を抱える児童生徒について、学校からの月例報告や子育て支援課との情報共有から現状把握を行っており、現時点で
ヤングケアラーを早期発見し現状を把握するための体制が整っていると考えております。その上で、悩み事アンケートに
ヤングケアラー発見に関わる項目を付け加えるなど、さらに早い段階での発見や対応につながるよう各校に働きかけてまいります。 次に、
ヤングケアラーを発見した後、小・中学校ではどのように対応、支援していく考えかについてでありますが、全教職員で対象児童生徒の現状把握に努めた上で、スクールソーシャルワーカーや子育て支援課等、児童福祉関係機関へつなぎ、連携が図られるように支援してまいります。 学校は、
ヤングケアラーの可能性のある児童生徒をいち早く発見できる場所でありますが、児童生徒が自らを
ヤングケアラーと認識していない場合や、認識していても自分自身のことや家庭のことを話したがらないことも考えられるため、教職員がこれまで以上に
ヤングケアラーについて理解を深め対応できるように、校長会、教頭会等で周知を図ってまいります。今後も、児童生徒との信頼関係づくりや児童生徒に寄り添った相談体制の構築に努めてまいります。以上でございます。
○議長(安井和則君) 鍋谷 暁さん。
◆4番(鍋谷暁君) まず初めに、丁寧な御答弁いただきましてありがとうございました。初めての一般質問でございましてお聞き苦しいところもあったと思いますが、御容赦いただければ幸いでございます。また、建設的な議論になるように心がけてまいりますので、以後よろしくお願いいたします。 それでは、再質問させていただきます。初めに、1の1、秋田県「ケアラー」に関する
実態調査報告書についてでありますが、先ほどの御答弁で、県のほうに確認したが、市町村ごとの集計はしておらず人数までは分からないという趣旨だと思いますが、確認ではあるのですが、今までのところ、そういった
ヤングケアラー、
若者ケアラーの報告は上がっていないというところもあり、現在、能代市における
ヤングケアラーあるいは
若者ケアラーはゼロ人であるという認識でよろしいでしょうか。
○議長(安井和則君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 先ほども答弁させていただいたとおり、県内で市町村別の集計がありませんので、私どものほうでも集計としては資料を持ち得ていないということでありますから、ゼロということではありません。学校のほうにも御相談させていただいて御意見をお伺いさせていただきましたが、実態把握には至っていないということであります。
○議長(安井和則君) 鍋谷 暁さん。
◆4番(鍋谷暁君) 分かりました。そちらの認識ということで、実態調査についてであるのですけれども、例えば、県の実態調査を補完するような児童生徒を対象としたアンケートによる実態調査を今後、市が行う考えはありますでしょうか。
○議長(安井和則君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 先ほども申しましたとおり、例えば、こういうケアラーの相談が学校内であったとか、また児童生徒からそういう悩み事相談があったとか、そういうことがあればですね、そういうアンケートもしなければならないと思っておりますけれども、実際に学校内でそういう話がまだ出ておりませんので、今の段階では必要ないのではないかと思っております。
○議長(安井和則君) 鍋谷 暁さん。
◆4番(鍋谷暁君) ありがとうございます。本当に関心の高い分野でありまして、国としても重点施策となっている中で、能代市としても注視して見ていっていただければなと考えております。 次に、1の3について教育長にお伺いいたします。先ほど非常に前向きな答弁で、悩み事アンケートに
ヤングケアラーの質問の追加もしていただけるということで、非常に心強い答弁だったなと感じております。 そこでですが、例えば、今後、教職員の方々を対象に
ヤングケアラーに関する研修等を行って、さらにその理解促進を進めていく考えはおありでしょうか。
○議長(安井和則君) 教育長。
◎教育長(高橋誠也君) 鍋谷議員の再質問にお答えいたします。
ヤングケアラーについての研修につきましては、県のほうでも今後取り入れていくという話も聞いておりますし、市としても校長会、教頭会または生徒指導主事会等で理解を深めるような研修をしてまいりたいというふうに考えております。以上でございます。
○議長(安井和則君) 鍋谷 暁さん。
◆4番(鍋谷暁君) 非常に前向きな答弁でありがとうございます。ぜひ、この
ヤングケアラーという問題、教育と介護にまたがる複合的問題でありますので、人口減少、少子高齢化が進む能代市においても非常に重要な問題だと考えております。ぜひとも、児童虐待等の問題とともに支援体制の強化を前向きに検討していただけないかなと考えております。 続きまして、2番、大学生等の
インターンシップについて、2の1番、ニーズ調査についてお伺いいたします。現在、高校生の地元就職についてはデュアルシステム等、いろいろ施策があるように重要視されていると思っていますが、同様に大学生等の就職についても重要であるという認識は共有いただけますでしょうか。
○議長(安井和則君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 先ほども答弁の中でお話しさせていただいたとおり、その認識については共有していると思っております。
○議長(安井和則君) 鍋谷 暁さん。
◆4番(鍋谷暁君) ありがとうございます。最初は、やはりニーズ調査というところからのスタートになると思いますが、2の2で御紹介させていただいた
インターンシップに関する補助金というところでありますが、県内でも同様の補助金として、由利本荘市の
インターンシップ推進事業費補助金であったり、美郷町では企業人材獲得支援事業補助金などございます。このような先行事例を参考に、能代市独自のシステム、補助金を構築していくべきなのかなと考えておりますが、こういった事例を参考に
インターンシップ補助金の新設というところも前向きに御検討いただけないかなと考えておりますが、市長、その点どういうお考えでしょうか。
○議長(安井和則君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 今、例に出ました由利本荘市、さらに美郷町等を調べてみますと、
インターンシップを行うに当たりまして企業側の負担が生じております。ですから、企業側の皆さん方の負担が伴いますので、やはり企業側のほうで、
インターンシップについて自分たちがそういう負担をしてでもやりたいという意向があるかどうか、そういったことも調べてみなければいけないので、先ほど調査をまず行いたいということを答弁させていただきましたが、今申し上げたとおり、企業の皆さん方がそういう負担がどのようなものがあって、そして、さらにはどのぐらい負担になるかということも検討しながら意向調査をさせていただきたいと思っております。
○議長(安井和則君) 鍋谷 暁さん。
◆4番(鍋谷暁君) 私もそのように考えておりまして、まずは調査のほうをしっかり行ってから、そちらの補助金という段階になると考えております。私の感覚ではありますが、非常にこの大学生等の
インターンシップに関心を持っている企業はあるのかなと考えておりますので、まずは前向きに調査のほうを検討していただけないかなと考えております。 次に、3番、移住定住のPRについてお伺いいたします。3の2番、新たなSNSの導入というところで、御回答では既存のSNSを伸ばしていく、その後、新しいSNSについては状況を見ながら導入を考えていくという御答弁だったと考えますが、毎年、SNSは新しいものを増やしていっているのかなと考えておりますが、先ほど申したとおり
インスタグラム等は若者の利用率が高いというところで、私は効果があるのかなと考えておりますが、前向きにこの導入のほうを考えていただけないかなと思っておりますが、そちらの認識について再びお伺いいたします。
○議長(安井和則君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 今後、こういう移住定住等の希望を持つ皆さん方が、例えば、今、先ほども申し上げたとおりLINE、ユーチューブ、ツイッターという3つのSNSを使っているわけですけれども、やはりこれ以上に
インスタグラムだとか
フェイスブック等を追加してほしいという要望があればですね、それはそのように考えていかなければいけないと思いますが、今のところ、相談に乗っている中でそういうお話もないものですから、この3つのほうで今運用しておりますから、それをさらに充実させながら活用していきたいというふうに思っているわけであります。
○議長(安井和則君) 鍋谷 暁さん。
◆4番(鍋谷暁君) 要望がないというところで、なかなかSNSの能代市のアカウントにたどり着くまでが難しいのかなと思っておりまして、そこまでたどり着かないともちろん要望も上がってこないのかなというところで、ぜひ、本当に能代を知らないような方々に能代を知っていただくためには、
インスタグラム、
フェイスブックの追加という意味では私は必要なのかなと考えておりますが、そちらはいかがお考えでしょうか。
○議長(安井和則君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) このような市の最大課題が人口減少、さらには少子化、そういったことを考えたときに、少しでも多くの皆さん方にこの能代を知っていただくということは非常に意義あることだと思っております。今後、庁内でもどういった情報ツールを使って発信することが、より多くの人たちに見ていただき能代に関心を持っていただくことになるのか、その辺のところをしっかりと研究していきたいと思います。
○議長(安井和則君) 鍋谷 暁さん。
◆4番(鍋谷暁君) ありがとうございます。前向きに御検討いただければなと思います。 続きまして、4、
ウクライナ支援についてであります。先ほど、自治体が行うウクライナ及び周辺国への支援ということで4の1でお伺いいたしましたが、市長はこの
ウクライナ危機という出来事、事象に関してどのような所感をお持ちでしょうか。自治体が行う支援とは別に、国際社会で今起きている、この
ウクライナ危機という問題についてどのような、例えば、人道的観点からどうであるとかそういった所感があれば、お伺いいたします。幅広い質問で申し訳ございません。
○議長(安井和則君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 御承知のとおり、ロシアとウクライナ、ベラルーシ、もう昔からですね、非常に歴史的に背景のある国でございますから、それぞれがやはり大きな国でありますし、ウクライナも恐らく私の認識では、ロシアのあの強大な国から見ると小さく見えますけれども、世界でも大きい国のほうに入るぐらい強大な国でもありますし、それから大変長い歴史を持ってロシアと長い間関係を結んできたこともあります。 ですから、そういう意味では、ロシア国旗の色がこの3つの国民を表しているわけでありますけれども、その歴史的な背景をしっかり見極めた上でウクライナ問題というのを考えていかなければいけないし、ただ、先ほども答弁の中で申し述べたとおり、やはり今の時代において、ある国がある国を侵攻するという手段は決して認められるものではないと思っておりますので、ここのところはしっかりと国際的に各国が協力して、ロシアにそういうことをしたことに対する制裁をしっかりやっていかなければいけないものだと思っております。
○議長(安井和則君) 鍋谷 暁さん。
◆4番(鍋谷暁君) 私も似たような認識でありますが、そこの人道的支援の意義であったり必要性は共有していただけているのかなと私は感じましたが、そういった中で、例えば、募金箱の設置であったり、
ふるさと納税を活用した寄附といった支援、こちらもやはり前向きに検討していただけないかなと私は考えるわけであります。 先ほど御紹介させていただいた日本赤十字社の
ウクライナ人道危機救援金もやはり全国で設置されておりますし、受付期間も9月30日まで延長されているということで、先ほど御答弁いただいた募金箱の現金管理の問題であったり、いろいろとハードルはあると思いますが、ぜひとも1か月でも短い期間でも構いませんので、募金箱の設置あるいは
ふるさと納税を活用した寄附金、こちらを前向きに御検討いただけないかなと思っておりますが、そのあたり、もう一度御答弁いただけないかなと思います。
○議長(安井和則君) 鍋谷議員、すみません。今の再質問は、4番の2と3をまたがっているように聞こえましたが。(「はいそちらで」の声あり)2でいいですか。(「2と3をまたがっている」の声あり)一問一答ですので。(「すみません。4の2」の声あり)4の2ですね。(「募金箱に関してです」の声あり)市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 先ほど申し上げたとおり、現金を扱う機会が多くなるということは職員負担が多くなりますので、ほかの手段もしっかりと使える寄附ができますので、できればそちらのほうを使っていただきたいと思っております。
○議長(安井和則君) 鍋谷 暁さん。
◆4番(鍋谷暁君) そちらがやはりハードルのところが高いということでありましたが、紹介というところも出ましたので、ぜひ周知のほうをしていただければなと思いました。今回、
ウクライナ支援ということで質問させていただきましたが、先ほど齊藤市長からロシアとウクライナの関係性であったり、ベラルーシの話もありましたけれども、秋田県を含め日本には、ロシア人の方々あるいはロシアにルーツのある方々が住んでおります。そういった方々への誹謗、中傷、差別もまた許されるものではないと考えております。憎むべきは戦争であると申し上げ、私の一般質問を閉じさせていただきます。ありがとうございました。
○議長(安井和則君) 以上で鍋谷 暁さんの質問を終了いたします。 この際、休憩いたします。午前11時、会議を再開いたします。 午前10時52分 休憩----------------------------------- 午前11時00分 開議
○議長(安井和則君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、20番後藤 健さんの発言を許します。20番後藤 健さん。 (20番 後藤 健君 登壇)(拍手)
◆20番(後藤健君) おはようございます。20番後藤 健です。初めに、齊藤市長、5期目の御当選おめでとうございます。これまでの4期16年間の齊藤市政が市民の皆様から一定の評価を得ているものと理解しております。 また、今、私がこの場に立つことができたことに対しまして、選挙において選択していただいた市民の皆様に衷心より感謝と御礼を申し上げますとともに、改選後、初の本定例会において、質問の機会を与えてくださった同僚議員をはじめ、関係する皆様に感謝を申し上げながら、一般質問をさせていただきます。通告に従い順次質問をさせていただきますので、御答弁のほどよろしくお願いいたします。 まず最初に、市長5期目の抱負として、どのようなところに重点を置き、どのような取組を進めていくのかについてお伺いをいたします。齊藤市長は、平成18年の市町合併後から4期16年間、市の発展に向けて取り組んでこられました。合併直後の厳しい財政状況の改善や新市の一体感の醸成を図りながら、“わ”のまち能代を市の将来像に掲げ、1期目、2期目では、市町合併前からの課題への対応を中心に取り組み、能代市の潜在能力と可能性をしっかりと捉えて基盤づくりに努め、3期目、4期目では、地域の将来の発展に向け、風力発電をはじめとする再生可能エネルギーの導入促進や白神ねぎのブランド化、中国木材の誘致等、様々な成果を積み重ねております。 齊藤市長の後援会資料を拝見いたしますと、4期目の主な実績として、エネルギー関連では、能代港ビジョンの策定、能代港洋上風力発電拠点化期成同盟会の設立と各種要望活動等を進め、令和2年9月には能代港が海洋再生可能エネルギー発電設備等拠点港湾への指定を受けております。誘致認定企業は4年間で3社、
ふるさと納税額は大幅に増加したほか、白神ねぎの販売額は10億円を突破し20億円に届こうとしております。 また、二ツ井図書館やグラウンド・ゴルフ場等の各種施設の整備、移住定住や結婚、子育てに対する支援、農業の担い手づくりや林業の活性化への支援等に積極的に取り組まれております。 こうした中、齊藤市長は、さきの市長選において、5期目の公約におけるまちづくりの理念に、幸福共創を掲げ、みんなで力を合わせてみんなが幸せになろうとするこの理念の実現に向け、“こころ”の豊かさ、“からだ”の豊かさ、“もの”の豊かさを実感できるふるさと能代を目指すとしております。 また、まちづくりの姿勢として、真摯、挑戦、協力を掲げ、何事にも真摯に取り組み、勇気を持って果敢に挑戦するとともに、市民の皆様との対話を大切にし、共に協力してまちづくりに取り組むとしております。市長選では、能代の未来を切り開く4つのチャレンジが掲げられ、これまでの4期の実績に基づく主な取組と
新型コロナウイルスへの対応方針を示されました。 1つ目のチャレンジ、戦略作物の出荷額を30億円へでは、農業技術センターの機能を強化し、次代を担う農業経営者の育成や先進的な農業技術の研究推進等に取り組むとしております。2つ目の、令和の木都能代再生では、米代川流域の森林資源を活用した産業の活性化等に、3つ目の、エネルギー産業の集積を推進では、洋上風力発電のトップランナーとしての地位を生かした関連産業の振興や、カーボンニュートラルポートの形成に向けた可能性に取り組むとしております。 また、4つ目の、先進的な地球温暖化対策への挑戦では、新たな取組として、地球温暖化の原因の一つとされている二酸化炭素の回収、貯蔵、活用を図るCCUS関連事業の誘致に挑戦するとしております。 これらの4つのチャレンジは、能代の基幹産業である農林業を発展させるとともに、これまで取り組んでこられた、エネルギーのまちづくり、環境のまちづくりを次のステージへ進めようとするものであると思っております。いずれも一朝一夕にかなうものではありませんが、齊藤市政がこれまで培ってこられたものがしっかりと育ち、花を咲かせ実になる4年間になるものと期待しているところであります。そこでお伺いをいたします。 齊藤市長は今後4年間の市政運営の中で、どのようなところに重点を置き、どのような取組を進めていこうと考えておられるのか、お知らせをください。 次に、旧常盤小中学校の利活用についてお伺いいたします。全国的に少子化が進み、小・中学校の統廃合が行われております。本市においても、複式学級を有し全校児童数が少ない状況となっていた朴瀬小学校、竹生小学校、崇徳小学校、鶴形小学校、常盤小学校について、平成27年度にアンケート調査や各小学校の地域懇談会が実施され、28年度には小規模小学校の教育環境や学校運営について検討する、能代市小規模小学校の在り方協議会から、市に対し、未来ある子供たちの教育環境を最優先に考え、複式学級を有しかつ現状の少人数が将来的に続くと判断した小規模小学校については、統合の方向で検討すべきであるとの提言がありました。こうしたことを受けて小規模校の再編が進められ、令和元年度に鶴形小学校と崇徳小学校が第五小学校に、常盤中学校が東雲中学校に統合、2年度には常盤小学校、竹生小学校及び朴瀬小学校が向能代小学校に統合されております。 学校統廃合後の空き校舎等は、地域にとって大切な社会的インフラであり、地域づくりの拠点や災害時の避難所になるとともに、地域住民の思い出の詰まった場所でもあります。その利活用については、統廃合が行われる以前の平成30年度から地域の皆様との意見交換会が開催されるなど、地域の事情に沿った検討が重ねられてきたものと理解しております。 このうち旧鶴形小学校については、地元団体から鶴形地域センターの移転先や、そば祭り等のイベント会場として利用したいとの要望があったことから、公民館や診療所等のこれまでの地域センターの機能に加え、地域の特産である鶴形そばの魅力を生かせる機能を有する能代市鶴形地域拠点施設として、先月から開設されております。 旧朴瀬小学校については、文化財等収蔵庫として利用するための改修工事が行われることとなっており、旧崇徳小学校については、地元団体からの要望を踏まえ、檜山地域の関係資料展示を核とした施設を整備する方向で検討されていると伺っております。 旧常盤小中学校については、昨年12月定例会の同僚議員からの現在の取組状況についての質問に対し、「民間事業者より、校舎部分をレンタルオフィスやコワーキングスペース等として利活用したいとの提案があり、庁内検討会議においてその内容を検証するとともに、課題整理等を進めております。」との市長答弁がありました。 また、本定例会の市長説明において、その後の経過について、東急不動産株式会社から校舎の一部をレンタルオフィス等として活用するとともに、地域の交流拠点づくりを進めるという提案があったこと、同社の提案内容が本市の産業振興及び交流の促進等、地域活性化が期待されるものであることから、賃貸借契約等の締結に向け事業内容を精査するとともに、貸付けに要する設備の設置等を進めていきたい等の御報告がありました。廃校となった校舎を生かして新たな仕事の場が生まれ、さらに地域の交流拠点にもなるとすれば、大変喜ばしいことであると考えております。旧常盤小中学校の利活用計画の具体的な内容と今後の方向性についてお知らせ願います。 次に、デマンド型乗り合いタクシー未導入地域の対応についてお伺いをいたします。デマンド型乗り合いタクシーについては、これまで我が会派は、交通弱者を一日も早く救ってほしいという地域住民の要望を受け、早くから取り組んでまいりました。 平成21年6月定例会において、我が会派の針金議員が初めてデマンド型タクシーの効用について、るる説明をし導入検討についての質問をいたしました。それを受け、市長は、デマンド交通システムを含めた様々な手法を検討し、公共交通体系を構築するように努めてまいりたいとの御答弁をなされ、23年3月に策定された地域の実情に合った公共交通の今後の取り組むべき基本方針を定めた、能代市公共交通戦略に位置づけられました。 その後、随時、市内各地域を条件の整った所からデマンド型乗り合いタクシー、さらには秋田県初のAIオンデマンド型タクシー等試験運行を経て、今日に至っております。その間、我が会派では渡邊正人議員が平成29年3月議会において、試験運行から5年たっての検証として利用状況の確認とさらなる利便性向上への考えを問い、また30年3月定例会では、落合範良議員が前年の会派視察と地元檜山地区での自由民主党と平政・公明党の合同移動政調会での地域住民の意見、要望を踏まえ、住民にとっては使いやすさが感じられ、市にとっては財政負担の軽減となる持続可能な交通体系の構築という観点から、具体的な提案もなされております。そこでお伺いをいたします。 1として、デマンド型乗り合いタクシーの運行方法等について改善に取り組んでいるか。 2、路線バス大柄・常盤線の年間補助額と一日の平均乗車数はどうなのか。 3として、デマンド型乗り合いタクシー未導入地域への今後の対応は。 この3点についてお伺いをいたします。以上で、私の一般質問を終わります。御答弁のほどよろしくお願いいたします。(拍手)
○議長(安井和則君) 市長。 (市長 齊藤滋宣君 登壇)
◎市長(齊藤滋宣君) 後藤議員の御質問にお答えいたします。初めに、市長5期目の抱負として、どのようなところに重点を置き、どのような取組を進めていくのかについてでありますが、私は、さきの市長選に当たり、4期16年の総括と今後4年間の決意を掲げております。1期目、2期目では、市町合併前からの課題への対応を中心に取り組み、本市の潜在能力と可能性をしっかりと捉えて基盤づくりに努めてまいりました。 3期目、4期目では、地域の将来の発展のため、人口減少の抑制につながる産業の創出や雇用の確保等に取り組んでまいりました。この間、白神ねぎのブランド化をはじめとする農業振興や再生可能エネルギーの導入促進、中国木材の誘致等、本市の未来につながる明るい兆しも見えてきております。 5期目は、4期16年間でまいた種を、花を咲かせ実らせることに邁進し、ふるさと能代の発展のため、未来を切り開く4つの政策にチャレンジいたします。 1つ目は、戦略作物の出荷額を30億円へ。これは農業技術センターの機能強化、農業者から農業経営者へのアップデート支援、即戦力を育てる実践研修場の設置、通年可能な農業の研究を行い、出荷額をさらに増やしていこうとするものであります。 2つ目は、令和の木都能代再生。これは米代川流域の森林資源を活用した木材及び関連産業の活性化、低コスト林業を活用するための林道整備と高性能機械の導入促進、森林の多面的機能発揮を促進する再造林などへの取組により、令和の木都能代を再生しようとするものであります。 3つ目は、エネルギー産業の集積を推進。これは国内トップランナーとしての洋上風力発電関連産業の振興、カーボンニュートラルポート形成に向けた取組を行い、能代港を活用しながらエネルギー産業の集積を進めようとするものであります。 4つ目は、先進的な地球温暖化対策への挑戦。これはCCUS関連事業の誘致、環境産業の創出への取組を行い、先進的な技術を取り入れ、地球温暖化対策へ挑戦しようとするものであります。 こうした取組については、既存事業の拡充や新たな地域課題への対応とともに、今年度策定予定の第2次能代市総合計画後期基本計画の中にしっかりと位置づけ、順次実現してまいりたいと考えております。5期目の市政運営に当たり、自身の身を粉にしてふるさと能代の発展に全力を尽くしてまいります。 次に、旧常盤小中学校の利活用についてのうち、利活用計画の具体的な内容はについてでありますが、令和3年8月に東急不動産株式会社から、校舎の一部をシェアオフィスやコワーキングスペースとして活用するとともに、地域の交流拠点づくりに取り組みたい旨の提案がありました。この中では、洋上風力発電をはじめとする再生可能エネルギー事業者等を中心に、本市にオフィス設置を希望する幅広い業種の利用を想定しているとのことであります。 また、昇降口部分については、交流ラウンジとしての利用が想定されており、地域の方々が気軽に集える空間とするとともに、住民参加型のイベント会場、住民とシェアオフィス利用者との交流の場としての活用も提案されております。本年8月以降に改装工事に着手し、秋頃に交流ラウンジのプレオープン、来春をめどにシェアオフィスを含む施設全体の供用開始を見込んでいると伺っております。 このことについて、各部次長等で構成する未利用建物利活用者選定委員会において事業内容を精査した結果、本市の産業振興及び交流の促進等、地域活性化が期待されることから、同社を旧常盤小中学校の利活用者に選定するとともに、能代市財産の交換、譲与、無償貸付等に関する条例の規定により減額貸付けすることといたしました。 次に、今後の方向性はについてでありますが、同社からは、今後の運営状況を踏まえ校舎の利用範囲の拡大も将来的に検討していきたいとの提案をいただいており、貸付け範囲の拡大等、前向きに検討してまいりたいと考えております。 次に、デマンド型乗り合いタクシー未導入地域の対応についてのうち、デマンド型乗り合いタクシーの運行方法等について改善に取り組んでいるかについてでありますが、本市では、平成23年3月に策定した能代市公共交通戦略に続き、地域にとって望ましい、より利便性の高い持続可能な交通ネットワークの構築、維持に資する計画として、31年3月に能代市地域公共交通網形成計画を策定しております。 本計画では、公共交通の利用促進や公共交通空白地域の解消を図るための事業として、デマンド型乗り合いタクシーの運行見直しや導入地域の検討を位置づけ、東雲地区、檜山西部地区における運行経路の延伸を図っております。さらに、公共交通空白地域であった南部地区でデマンド型乗り合いタクシーの運行を開始し、停留所を増設して利用者の歩く距離の短縮を図るなど、利便性の向上に努めてまいりました。 また、昨年10月からは路線バス小野沢線、大久保岱線の廃止及び休止に伴う代替交通手段として、新たにデマンド型乗り合いタクシーの運行を開始し、居住地の近くに停留所を設置したことにより利便性の向上につながっております。また、このことが運行に関する市の支出の削減につながり、財政負担を軽減する効果ももたらしております。 市といたしましては、今後も運行範囲や利用料金等について、運行事業者との調整を図りながら、住民ニーズや地域特性に応じた公共交通体系の構築に努めてまいりたいと考えております。 次に、路線バス大柄・常盤線の年間補助額と一日の平均乗車数はについてでありますが、大柄・常盤線は、大柄及び苅橋の2系統で構成されており、令和3年度の年間補助額は大柄が1155万1000円、苅橋が113万6000円で、全体では1268万7000円となっております。 平均乗車数は、大柄は平日3.5往復、土日祝日3往復の運行で1日当たり19.2人、苅橋は平日1往復、土日祝日運休の運行で1日当たり0.6人となっております。 次に、デマンド型乗り合いタクシー未導入地域への今後の対応はについてでありますが、本市では平成31年3月に策定した能代市地域公共交通網形成計画に基づき、公共交通空白地域の解消を図るため、デマンド型乗り合いタクシーを運行してまいりました。24年10月から東雲地区、檜山西部地区、富田・外面地区、濁川地区の4路線の運行を開始し、令和2年10月から南部地区へと拡大しております。 また、昨年10月には、既存路線バスの廃止及び休止に伴う代替交通手段として、小野沢・大内田線、北能代地区の2路線の運行を開始し、現在では全体で7路線を運行しており、地域住民の生活の足として御利用いただいております。 市といたしましては、公共交通空白地域の解消や既存路線バスの代替交通手段としてデマンド型乗り合いタクシーは有効な手段と捉えており、他地域への導入については、地域住民のニーズや既存路線バスの運行事業者の意向等を踏まえ、検討してまいりたいと考えております。以上であります。
○議長(安井和則君) 後藤 健さん。
◆20番(後藤健君) 御答弁ありがとうございました。1つ目の今期の抱負については、るる御説明がありました。そして最後に、ふるさと能代発展のために、これまで以上に全力を注ぐという力強い決意もいただきました。もちろん私どももその思いは同じでありまして、議会の立場からではありますが、今後、市政発展のために全力を注ぐ所存であります。どうぞ、今後ともよろしくお願いをいたします。 再質問として、2番目の1の利活用計画の具体的な内容はについて質問をさせていただきます。去る6月1日、地域住民向けの説明会が開催されております。市御当局と東急不動産、そしてまた東急不動産の設計に関わる方と参加をいたし、説明会があったとお聞きしております。残念ながら、私その日は大阪に行っていまして参加できなかったのですが、そのときの出席の方から聞いた話では、確認でありますが、取りあえずは今の昇降口とエントランスを使って、9月には取りあえずオープンして、来年の3月にプレオープン、4月にグランドオープンを予定しているというお話がその場で出たと聞いたのですが、それで間違いはないでしょうか。
○議長(安井和則君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 結構でございます。
○議長(安井和則君) 後藤 健さん。
◆20番(後藤健君) ありがとうございます。これまでもこうした事案は地域住民にその都度、当局が説明会等を開催していただいておりますが、今、この日程を聞きますと、9月やって来春4月のオープンというのは、非常にタイトなスケジュールでありますから、今後も、今まで同様に節目節目には地域住民に対して説明会を開催していただければと考えておりますが、いかがでしょうか。
○議長(安井和則君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 先ほどもお話しさせていただいたとおり、やはり地元の皆さんにとりまして校舎というのは大変思い入れのあるものであります。この思い入れのある校舎をどのように活用するかというのは、地域住民の皆さんにとっても大変関心の高いところだと思いますし、また、そういった皆さん方の理解なくして利活用はできないと思っておりますので、そういう地域住民の皆さん方に説明するような項目が上がってきたときには、必ず地域住民の皆さん方に説明をさせていただきたいと思います。
○議長(安井和則君) 後藤 健さん。
◆20番(後藤健君) ありがとうございます。これまでの市当局の説明を聞いての地域の反応はですね、今まさに市長がおっしゃったとおり、あの学校は地域のシンボルであり非常に思い出の詰まった、それぞれがそれぞれに思いを持った学校であるがゆえに、ただいたずらに我々の学校としては捉えていないと。地元民の利活用が増えて喜ぶのはもちろんであるけれども、それ以上に、あの立派な施設を利用して市内外から常盤地区へ人が呼べるような施設になっていただきたいというのが一番の地域住民の思いだという声を私は地元でたくさんいただきまして、大変うれしく思っているところであります。今後も、丁寧な地元住民に対するそういった思いを踏まえた上での説明もよろしくお願いしたいと思います。 非常に期間が短いのでありますが、恐らく、今後、目指すはシェアオフィスのオープンとか、本当の先の将来はできれば宿泊もということも考えておられるやに聞いてはおりますけれども、この短期間でかなり内装とか、あるいは電気設備等々も手をつけなければいけないと思うのですが、そういった部分は市が負担して工事をやってから東急不動産にお貸しするのか、それとも、市のほうは現状のまま東急不動産に渡して、使い勝手のいいように内装の改装は借りたほうがやるのか。 そこ、ごめんなさい。これ通告していないので、もしそこまでまだ煮詰まっていないのであれば、それはそれで結構です。
○議長(安井和則君) 答弁整理のため、暫時休憩します。 午前11時35分 休憩----------------------------------- 午前11時35分 再開
○議長(安井和則君) 再開いたします。市長。
◎市長(齊藤滋宣君) すみません。時間をいただきましてありがとうございます。貸出しに当たって必要な部分、基本的な部分、そこは市が改修等をやりますけれども、例えば、内装をやるだとか今あるものに少し手を加えて自分たちが過ごしやすいとか、そういうために工事するものは東急不動産がやることになっております。
○議長(安井和則君) 後藤 健さん。
◆20番(後藤健君) ありがとうございました。もう一つお伺いします。今回の東急不動産のこの案によって……。
○議長(安井和則君) 後藤議員。ごめんなさい。今、2の1、3回質問が終わりましたけれども、今度は2の2での再質問ですか。(「はい。ごめんなさい。2の1が3回目ですね」の声あり)はい。(「2の2でお願いします」の声あり)はい。どうぞ。
◆20番(後藤健君) まず、すみません。今後の方向性として、今後、いろいろな東急不動産のお考えがもっともっと出てくるとは思いますが、それによって地元への経済効果としては、現時点で考えられる効果が期待されるものなのか。あるいは、また地元雇用の創出の場となり得るのか。その点、もし現時点で分かることがあればお知らせください。
○議長(安井和則君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) あれだけの大きい建物ですから、取りあえず、今、借りる部分については、東急不動産自らが管理しておりますけれども、将来的に多くのスペースを借りるようになってくると、建物の管理とかそういったものについては地元の皆さんを雇用してもらう。さらには、そういう施設を造ることによって必要になる家具とか、それから、やはり先ほども言いましたが、そういう施設整備とかというのが出てくれば、そういったものは地元の業者の皆さん方の品を使ったり、人を使っていくということで考えていただいているようであります。
○議長(安井和則君) 後藤 健さん。
◆20番(後藤健君) ありがとうございました。それでは、次に、3、デマンド型乗り合いタクシーの3の1については、先ほど御説明ありました。随時、市当局が様々な努力をなされ今日まで来ているということは、十分分かりました。 3の2についてでありますが、今日、初めて年間の負担額、そしてまた利用者数をこの場で聞きまして、聞いただけでもやはり費用対効果ということを考えれば、なかなか厳しいものがあるなと捉えるのはきっと私一人ではないと思います。この費用対効果という面から見て市当局としてはどう捉えていらっしゃるのか、お知らせください。
○議長(安井和則君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 恐らく先ほどもお話しさせていただきましたが、大柄につきましては約20人近い利用者がおります。しかし、苅橋については1人にも満たない状況でありますから、こういった形でもってバスを動かすことが果たして市民の皆さん方に理解していただくことができるかというと、なかなか難しいということであれば、必要なときに必要な交通手段として、デマンド型タクシーというものも今後検討していかなければならないのではないのかなと思っております。
○議長(安井和則君) 後藤 健さん。
◆20番(後藤健君) 市長の今の答弁、地元では前からデマンド型を導入してくれたらという声は結構出ておりました。どうぞ、速やかなる検討をしていただければと。
○議長(安井和則君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 何かデマンド型というとバスがなくなって不便だというふうに思う方もいらっしゃるのですけれども、逆に言うと、目的地がしっかりと定まっていれば、例えば、病院に行きます、買物に行きますというと、そういった所まで足をしっかり伸ばせますので、特にお年寄りの場合は、病院だとか薬局だとか、それから買物もあるのだと思うのですが、そういうところの目的がはっきりしておりますので、そういう意味では利便性がバスよりも高まることもありますので、ぜひとも、このデマンド型というのも地域の皆さん方にしっかりと研究していただいて、それで要望を上げていただければ、我々としてはそれにふさわしい交通手段を用意するように最大限の努力をしていきたいと思っております。
○議長(安井和則君) 後藤 健さん。
◆20番(後藤健君) ありがとうございました。いずれ、この大柄・常盤線のみならず、まだ未導入地域がありますけれども、やはりいろいろな地域でも話を聞けば、日中は家族であっても若い人はもう勤めに出ているし、そば近所の方々も高齢者ばかりでなかなか頼みづらいと、非常に苦労しているという話をあちこちで聞きます。それぞれ検討課題はあるのでしょうが、我が会派としても、これは長い期間取り組んできた課題でもあります。我が会派の理想は、ドア・ツー・ドアのデマンド型乗り合いタクシーを目指すということを理想として取り組んで考えております。路線バスとの兼ね合いもあるのでしょうが、市当局としても、これまで以上の研究等を重ねて市民の利便性向上に向け頑張ってくださればということを最後に要望して、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(安井和則君) 以上で後藤 健さんの質問を終了いたします。 この際、休憩いたします。午後1時、会議を再開いたします。 午前11時43分 休憩----------------------------------- 午後1時00分 開議
○議長(安井和則君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、12番畠 貞一郎さんの発言を許します。12番畠 貞一郎さん。 (12番 畠 貞一郎君 登壇)(拍手)
◆12番(畠貞一郎君) 12番、市民ネットワーク、大河の会の畠 貞一郎でございます。改選後、初めての一般質問を行います。御答弁のほどよろしくお願い申し上げます。 旧能代市の宮腰市政においては教育立市を掲げ、教育及びその環境整備に熱心に力を入れておりました。現在、先日の報道にもあったように、能代市だけではなく全国的に出生数が過去最少を更新し、下落幅が縮まらない状況にあります。もちろん子供の数の減少は、教育だけではなくあらゆる方面に影響を及ぼしますし、能代市の未来にも影を落とすこととなります。このまま減少を続けると、第2、第3の小学校、中学校、高校の統廃合さえ起こり得る事態になることは考えられます。 能代市は、エネルギーのまち、そして中国木材進出など明るい話題があるかもしれませんが、地域の基盤となる子供たちの成長なくして地域の成長はかなわないと私は思っています。そこで、能代市の教育に対する基本姿勢について、何点かにわたりお伺いいたしたいと思います。 まず初めに、全国学力・学習状況調査について、能代市の分析についてお伺いいたします。私は、本来、生徒の個別学力評価の目的ではなく教師の実績を評価するものと思いますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。 次に、秋田県能代市は学力が高いと言われていますが、高校に進学することによって生徒の学力はどのように評価するのでしょうか。先日、新聞報道の一面に、低学歴国ニッポンという記事が掲載されました。歴史的に、我が国は教育で人を育て国を立てる。我が国の近代化と経済成長を支えた、人材立国のモデルが揺らいでいる。日本の近代教育は、身分に関係なく有為な人材を育てるため始まりました。日本の義務教育は、3月末に学年が終わると子供たちの理解度にかかわらず進級させる、履修主義を取ります。その結果、高校生の7割、中学生の5割、小学生の3割が授業についていけない、いわゆる七五三と呼ばれる現象があります。これにより、分かる子と分からない子に大きな格差がつくのではと考えます。能代市では、この格差解消のためどのように考えているのか、お伺いいたします。 次に、義務教育を終え社会に出る方もいますが、多くの子供たちは進学いたします。能代市の令和3年度の高校受験者数は401名、そのうち能代市以外の高校を受験した生徒数は73名、県外進学は7名となっております。私は大変驚く数字に感じますが、これをどのように捉えているのか、お伺いいたします。 次に、廃校舎の活用についてお伺いいたします。現在、全国で廃校は8,580校あると言われています。そのうち、施設が現存する廃校舎は7,398校、活用されている廃校舎は5,481校、活用されていない廃校舎は1,917校、最近では毎年500校近い廃校舎が出ているようです。 能代市においても廃校の活用は、それぞれの地域にとっても能代市全体にとっても大変大きな課題です。直近の市長報告によると、旧常盤小中学校の利活用について報告がありました。しかしながら、こちらの提案については決定までのプロセスが明確ではなく、唐突感が否めません。 一般的に、廃校舎の活用についてのプロセスは地元合意形成でありますが、活用策を議論するための廃校舎活用の実際の実例、良質な先行例や反面教師的先行例があることも知らなければなりません。事前情報については、行政が情報提供するという手法のほか、廃校舎活用の公募を広く行うという手もあります。公募することにより、民間企業のアイデアや事業の採算性などがよく分かることになります。 どのような手法で行うのか、住民に情報を提供して議論を行われなければなりません。このたびの旧常盤小中学校の活用について、情報提供はどのように行われていたのか、住民合意形成はしかと行われたのか、民間にお任せするのであれば、何ゆえ公募という公明な方法を取らなかったのか、以上3点お伺いいたします。 また、今後、まだまだ廃校舎がございます。廃校舎活用について竹生小、旧崇徳小など、どのような手順で進めるつもりなのかお伺いいたします。 3点目、中国木材の住民説明会についてお伺いいたします。 今後、中国木材の大規模な工場の建設工事が始まります。そこで、何点かお伺いいたします。 1、近隣の住民に工事中起こり得る騒音等の説明が行われたのかどうか。 2、バイオマス発電で地下水を使用するが、近隣では地下水を利用している所も多くあるとのことですが、影響はないのか。 3、工場稼働後に考えられる騒音、車の出入りなど、予測され得るシミュレーションを住民に説明したのか、以上3点お伺いいたします。 最後に、洋上風力発電は必要なのかについてお伺いいたします。ロシアによるウクライナ侵攻からおよそ4か月になろうとしています。2.24以降、世界のエネルギー情勢も一変いたしました。原油、天然ガスの高騰はあらゆる産業に影響を及ぼしています。燃料高により、物価の上昇により家計も圧迫されるほか、新電力の撤退が相次ぎ、電力の法人契約を断られる電力難民も続出していると伺っております。 2050年のカーボンニュートラル目標を達成するためにも、再生可能エネルギーや送電網への投資も待ったなしのようでありますが、エネルギー供給の転換にも時間がかかります。 経済学者のジャック・アタリ氏は、日本はどのようにエネルギーの安定供給を確保すればよいのかとの問いに、発想の転換が必要だろう。最良のエネルギー政策は、エネルギーの消費を減らすことにある。日本の課題は化石エネルギー、さらに他国への依存を減らす社会をつくり出すこと。例えば、医療、教育、健全な食などの分野を軸に情報テクノロジーを活用する社会を構築すること。さらに省エネ対策としては、非物質的な活動を育成すること。読書、執筆、会話、音楽、絵画、茶道などはエネルギーを必要としない活動になります。命の経済に分類する医療、教育、スポーツなどもエネルギー消費量が少ない。これらの活動に消費を誘導していくべきと示唆しています。 私は、洋上風力発電で発するエネルギーが本当に必要なのか疑問に思っています。資本主義の原理の下、環境に間違いなく負荷をかけ、地域活性化の美名の下、地球温暖化の美名の下、本当に必要なのかどうか分からない洋上風力発電が必要なのか、いま一度、市長の御見解をお伺いいたします。 以上で私の一般質問を終わります。御答弁のほどよろしくお願い申し上げます。(拍手)
○議長(安井和則君) 市長。 (市長 齊藤滋宣君 登壇)
◎市長(齊藤滋宣君) 畠議員の御質問にお答えいたします。初めに、廃校舎の活用についてのうち、旧常盤小中学校の活用について、住民への情報提供はどのように行っていたのかについてでありますが、空き校舎等の利活用については、地域の御意見をお伺いしながら、庁内各課の意向等を踏まえ様々な可能性について検討を進め、地域及び庁内での利活用案がない場合は民間企業による活用を検討し、民間企業による活用も困難な場合は解体することを基本としております。 旧常盤小中学校の利活用については、これまで市の検討状況をお伝えしながら地域と協議を重ね、校舎部分については民間活用を柱とし、体育館については地域の要望どおり当面の利用を継続することとしておりました。 こうした中、昨年8月に東急不動産株式会社より、校舎の一部をシェアオフィスやコワーキングスペースとして活用するとともに地域の交流拠点づくりの提案があり、昨年12月には、地域団体の役員へ利活用計画を説明しております。また、6月1日には同社から地域の皆様へ計画を説明するとともに意見交換を行っているほか、説明会に参加できなかった方がいつでも御覧いただけるよう、常盤地域センターに説明会における資料を備え付けております。 今後、事業概要等の説明を求められた場合は、同社と連携し、丁寧に対応してまいりたいと考えております。 次に、住民との合意形成は行われたのかについてでありますが、昨年12月と本年6月に行われた利活用計画に関する説明会では、出席者からは異論はなく、建物が老朽化していくことを考えると早めに進めてほしい、地元に限らず市内外の方からも利用いただけるような施設として整備を進めてほしいなど、肯定的な意見が寄せられていることから、住民との合意形成は行われているものと考えております。 次に、なぜ公募という公明な方法を取らなかったのかについてでありますが、能代市財産の交換、譲与、無償貸付等に関する条例に係る未利用建物の利活用を行う事業者の選定に関する取扱要綱において、事業者の募集は公募を原則としておりますが、本市の政策目的に沿う場合には、この限りではないと規定しております。 東急不動産株式会社からの提案は、シェアオフィス等の利用が見込まれている洋上風力発電関連企業と地域との交流の仕掛けも検討されているほか、リノベーションに係る工事及び建物の維持管理、使用する家具等については地元事業者への発注が見込まれており、エネルギーのまちを掲げる本市において、風力発電に対する市民の理解促進が図られるとともに、産業振興や地域活性化が期待できるものと考えております。 こうしたことから、旧常盤小中学校の利活用事業者選定に当たっては公募によらないこととしたものであります。 次に、他の廃校舎活用について、今後どのような手順で進めるのかについてでありますが、旧崇徳小学校については、地域からの要望に沿う形で、檜山地域の関係資料展示を核とした施設としての利活用に向けた検討を進めております。今後は、地域の皆様との協議を重ねながら、費用対効果や将来性、維持管理コスト等を念頭に置き、財政状況も考慮の上、施設の規模や機能の具体化に向け、検討を進めてまいります。 旧竹生小学校については、地域からの要望や市での利活用の計画がなく、また、民間事業者からの具体的な提案もないことから、今後、公募等の手法により広く利活用希望を募集したいと考えております。 次に、中国木材株式会社の進出に当たっての住民説明についてのうち、近隣住民に対して、工事中に起こり得る騒音等の説明は行ったのかについてでありますが、本市が主催し、令和3年12月に地元自治会等の方々を対象として、事業概要及び工事スケジュール等の説明会を開催し、4年4月には工業団地内企業を対象に中国木材株式会社から新工場概要の説明をしていただいております。 起工式が終わり、これから本格的な工場建設工事が開始されますので、同社と協議しながら、騒音等も含めた工事に関する住民説明会の開催に向けて準備を進めてまいりたいと考えております。 次に、バイオマス発電での地下水使用に伴う近隣住民への影響はないのかについてでありますが、中国木材株式会社は、木質バイオマス発電を計画しており、同社からは大量で安価な水の供給を要請されております。 これを受け、市では、上水道に比べて安価な工業用水を能代工業団地に供給するため、地下水を水源とした工業用水道の整備を計画しております。 工業用水道施設設計指針によると、取水地点の選定に当たっては、相互の地下水位の低下を避けるため、一般に100メートル~300メートルの間隔を確保することとされております。 計画している取水地点は3か所で、近隣住宅地等からの距離がいずれも300メートル以上離れていることから、工業用水道の取水による近隣住民への影響はないものと考えております。 次に、工場稼働後に予測される影響を住民へ説明しているかについてでありますが、中国木材株式会社能代工場の操業に当たり、地域住民の健康と生活環境の保全を図るため、公害防止に努めることを基本理念とした環境保全に関する協定を締結しております。 本協定は、大気汚染や騒音・振動対策等、同社から示された環境保全計画に基づき、公害等の発生防止に最大限努めることとしており、その計画の中には、製品等の運搬や交通安全、騒音についても記載され、留意することとされております。 市といたしましては、地域住民の不安の解消のため、工場稼働に関する住民説明会の開催について、今後、同社と協議しながら計画してまいりたいと考えております。 次に、洋上風力発電は必要なのかについてでありますが、近年、極端な大雨や記録的な猛暑が頻繁に発生するなど、世界各地で異常気象による影響が報告される中で、国では脱炭素化への取組を待ったなしの課題と捉え、令和2年10月に、2050年カーボンニュートラルを宣言しております。 3年4月には、2030年度の温室効果ガス削減目標として2013年度から46%削減することとし、さらに50%を目指す方針も示されました。 また、3年6月に策定された、2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略において、洋上風力発電は、大量導入やコスト低減が可能であるとともに経済波及効果が期待されることから、日本における再生可能エネルギーの主力電源化に向けた切り札であるとされております。 これらの取組を反映し、3年10月に閣議決定された、第6次エネルギー基本計画は、気候変動問題への対応と日本のエネルギー需給構造の抱える課題の克服という2つの大きな視点を踏まえて策定され、これまで培ってきた省エネルギー技術や脱炭素技術、カーボンニュートラルに資する新たな価値の創造により国際的な競争力を高めていくことを求めております。 こうした中、本市では、風力発電、太陽光発電、木質バイオマス発電と多様な再生可能エネルギーの導入が進んでおり、工事の地元発注や地元出身者の雇用、関連産業の拠点設置等の効果が既に確認されております。 さらに、洋上風力発電事業については、北陸から北海道にかけての日本海側の中心に位置する能代港において、拠点化のための機能強化が図られており、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、今後、浮体式も含めた洋上風力発電事業の大規模な市場にも対応していくものと考えております。 市といたしましては、脱炭素社会の実現の一助となることはもちろんのこと、洋上風力発電に関連した産業振興や雇用創出、地域経済の発展のため、洋上風力発電は必要であると捉えておりますので、引き続き、能代市次世代エネルギービジョンに掲げる「地域資源を活かした次世代エネルギー導入により活力を生み出す「エネルギーのまち」」の実現に向け、鋭意取組を進めてまいります。 なお、能代市の教育に対する基本的姿勢についての御質問につきましては、教育長から答弁させていただきます。以上であります。
○議長(安井和則君) 教育長。 (教育長 高橋誠也君 登壇)
◎教育長(高橋誠也君) 畠議員の能代市の教育に対する基本的姿勢についての御質問のうち、全国学力・学習状況調査は教員の実績を評価するものと考えているかについてお答えいたします。各校では、児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等に役立てることを目的として、全国学力・学習状況調査に取り組んでおります。本調査は、教科に関する調査と生活習慣や学習環境等に関する質問紙調査で構成されており、各校では、教科調査の結果だけでなく各教科への興味、関心や授業内容の理解度、読書時間、家庭学習の状況等を把握できる質問紙調査の結果も重要視しております。このことから、各校は本調査を教員の実績評価とするのではなく、児童生徒が、分かった、できたと思えるような授業改善につながるよう活用しております。 次に、学力格差をどう解消するのかについてでありますが、学校では学力格差が生じないように、指導方法や学習形態を工夫しながら学習指導を行っております。児童生徒の興味、関心や習熟度に応じた少人数学習、複数の教員が役割を分担して指導を行うティーム・ティーチング、課題が見られた内容について重点的に学習する補充学習、個別最適な学びを実現するICTの活用等、児童生徒の実態に応じた分かりやすい授業づくりに努めております。今後も、家庭環境や経済状況にかかわらず、全ての児童生徒の教育機会の保障やその水準の維持向上を図りながら、学力格差を生まない教育に努めてまいります。 次に、市外の高等学校等への進学の状況をどう捉えているかについてでありますが、中学生が自分自身の将来を見据え、その実現のために進路を選択し進学することについては、それが市外の高等学校であっても、本人や保護者が将来の目標に応じて希望した進路選択であると捉えております。本市といたしましては、進学によって一旦能代を離れても、ふるさとを愛し、社会を支える自覚と高い志にあふれる人づくりを推進してまいります。以上でございます。
○議長(安井和則君) 畠 貞一郎さん。
◆12番(畠貞一郎君) これ順番に1番からでよろしいですか。質問。
○議長(安井和則君) はい。いいです。
◆12番(畠貞一郎君) では、1番の能代市の教育に対する基本姿勢のほうから御質問させていただきます。まず、1の学力・学習状況調査については、学習状況の改善だとか生徒の実情だとか、そういったものを把握するためにやっているのだと。ですが、多分、テレビというかネットなんかにも出ていますけれども、能代市は全国でも有数の学力だというような部分を載せているわけなのですけれども、私は、これ自体であまり学力が優秀だとか何とかという部分ではなくて、何のためにこの調査をやっているのかという、点数だけではなくて、本旨に返ってやっていただければなと思うのですけれども、もう一度お伺いいたします。
○議長(安井和則君) 教育長。
◎教育長(高橋誠也君) 畠議員の再質問にお答えいたします。能代市は、全国トップといいますか全国上位クラスに当たるということにつきましては、全国との平均点ですとか秋田県の平均点と比べてということでございますので、基礎的な学力が高いということについては悪いことではないというふうに考えております。 ただ、決して点数を求めてやっているわけではございませんので、やはり先生たちの授業改善、どこが落ちているかということについて指導に問題はなかったのかということ。また、子供の苦手なところを探し出して、そこをまた重点的に学習を加えていくということに活用しておりますので、上位だからそれでよいというふうなことではありません。以上でございます。
○議長(安井和則君) 畠 貞一郎さん。
◆12番(畠貞一郎君) ですから、その部分が結局、何て言いますか、学力が高いと、非常に子供たちもその部分で自分たちが高いのだという、非常に優秀なのだという、あまり思い込みを持つのは決してよくない、向上心にも決してプラスにならないだろうと思います。 私は、やはり全国的にも学力テストを受けているのは、私立の小学校とかでは受けていないケースがありますので、全国の平均点をうのみにすることを私はできないだろうというふうに思いますので、その辺は十分加味した上で、今の生徒の実力といいますか、子供たちの学力の部分は評価するべきではないかなというふうには思いますが、いかがでしょうか。
○議長(安井和則君) 教育長。
◎教育長(高橋誠也君) 畠議員の再質問にお答えいたします。一つの物差しとして、全国で共通したテストに臨むということは必要だと思いますが、そのことで満足するということではなく、より子供たちの向上につながっていくような学習支援、学習指導につなげていきたいというふうに考えております。以上でございます。
○議長(安井和則君) 畠 貞一郎さん。
◆12番(畠貞一郎君) 2番の学力格差の部分なのですけれども、確かにですね、いろいろ先生たちのほうで少人数での学習だとかいろいろな部分で工夫されて、学力格差をなくそうという御努力はされているだろうというふうには思います。ただ、これは能代市の問題だけではなくて全国的な問題だろうと思うのですけれども、当然のことながら、就学しながら、学習しながらでも、どうしても取りこぼしといいますか、子供で分からない部分というのは相当出てくるだろうと思います。 ただ、残念ながら小学校、中学校も、成績が悪いから進学できないというわけではありませんので、黙ってその部分は進学になるわけです、義務教育の場合は基本的にいきますとですね。その部分で、なかなか習熟しないで次の学校に進んでいって、結局、ますますついていけなくなってくるという状況が日本の義務教育の場合は起こりかねない状況だと思うわけです。 それで、先ほどお話ししましたように七五三という現象が起きていると。それがひいては、仮に大学に行ったとしても、大学に行って、今度就職して、就職先で結局まだ基本的な知識もないという子供たちも多くいるというふうに伺っています。そのために、就職先で、民間企業のほうで基本的な部分から勉強させなければ駄目だという部分も相当あるというふうな話を伺っています。 そのために、やはり小学校、中学校の義務教育段階でどれだけ習熟した学習をできるのかというのは非常に重要だと思います。それが高校に進学したときでも一番重要になってくるのだろうと思いますが、教育長のお考えをお伺いします。
○議長(安井和則君) 教育長。
◎教育長(高橋誠也君) 畠議員の再質問にお答えいたします。畠議員がおっしゃりますとおり、いっとき、分数ができない大学生とかそういうような問題も騒がれたことがありますが、公教育の、義務教育の小・中学校においては、やはり基礎的な力をきちんとつけてやるということが基本だと思っております。 ただ、高校、大学と違いまして、選考試験を受けて入ってきたものではございませんので、できるだけ原級留置をすることなく次の学年に進めてやるということにおきまして、やはり子供たちに基本的な力をきちんとつけさせてやることにこの後も頑張ってまいりたいと思っております。以上でございます。
○議長(安井和則君) 畠 貞一郎さん。
◆12番(畠貞一郎君) 3番の市外の高等学校への進学状況についてですけれども、確かに子供たちが自分のそれぞれのいろいろな能力の中で、例えば、野球の強い学校に行きたいだとか、あと例えば、医者になりたいのでそういう学校に行きたいだとか、そういうのは多数あると思います。いろいろな子供たちの能力に応じてそういう選択肢があるというのは、私は大変いいことだとは思うわけですけれども、私は数字にびっくりしたわけです。400人ぐらいの高校受験者の中で、70数名が、何て言いますか、能代市以外の高校に進学しようとしていると。受験しているということが合格したというわけでもないのでしょうけれども、進学しようとしているということは、40人1クラスだとすれば、大体平均すると1クラスで7名か8名ぐらいの子供たちが能代市以外の高校に進学するということになるわけです。 私は、これはますます増加しているのではないかなと思っております。これは何が問題かというと、これによって逆にいきますと高校の場合もですね、今回、松陽高校もできた、科学技術高校もできた、これは圏域での高校生が少なくなるからこういう現象が起きているのであって、ますますこの地域でですね、高校さえまたまた合併しなければ駄目なような状況が出てくるのではないかなと。 これはどういう状況かというと、今まで私が聞いている限りにおいては、例えば、ある方は、秋田の高校に行くことになって親御さんそのものがもう秋田市のほうに移住したという方もいらっしゃいます。これは能代市の子供がただ行ったとかという問題ではなくて、能代市全体の活力の問題になってくるのではないかなと思います。 結局、子供の数が減るというのはどういうことかというと、私は確かにいろいろな産業に影響してくることだろうというふうに思っています。例えば、学習塾にしてもそうですし、スポーツをやる御商売の方々にとってもそうでしょうし、いろいろな部分にいろいろな影響が出てくるわけです。それが能代市の経済にも影響してくるのだという部分は、これは市当局でも十分分かっている話でしょうけれども、ここが大きな問題ではないかなと思っているわけです。 ですから、非常にこの数字を子供のいろいろな進路を求めるにおいてはやむを得ないと捉えるのか、これは何が原因なのかという部分も。やはりただこれは、高校の場合、県になりますので県の高校の問題になるのかもしれませんけれども、なぜなのだという部分は十分今後把握していくべきではないかなと思いますけれども、いかがでしょうか。
○議長(安井和則君) 教育長。
◎教育長(高橋誠也君) 畠議員の再質問にお答えいたします。先ほども申し上げましたが、中学生の進路について、私どもがあそこの高校に行け、ここの高校に行けということは言えないわけですが、高校の校長先生方とお話しをする機会がありまして、その際には、やはり小・中学校と同じく高校もそれぞれが魅力ある学校づくりに努めていかなければいけないというふうなお話も伺っておりますので、さらに高校のほうでも頑張ってもらいたいと思うわけですが、実際に、逆に能代の高校を目指してほかの県から、かつて能代工業高校に来たバスケットボール部の生徒のように、県北の各中学校から能代市の高校がいいと言って来ている方々もおりますので、地元の子供たちが能代の学校に進学することが多くなるよう、多くの校長先生方にもお話しをしていきたいと考えております。以上でございます。
○議長(安井和則君) 畠 貞一郎さん。
◆12番(畠貞一郎君) そうしましたら、次に、廃校舎の活用についてお伺いいたします。まず、1番の旧常盤小中学校の活用について、住民への情報提供という部分で市長から今いろいろ説明ありましたけれども、何回か住民の説明会をやっていますし、6月頭にも住民説明会があったというお話は伺っております。その際、東急不動産の話というのは私は全然分からなかったものでですね、前、多分、12月議会にその質問があったと記憶しておりますけれども、その際には民間事業者からそういう声があるという話のレベルまでは分かっていましたけれども、実際の事業者名まで出て、シェアオフィスだとかという、シェアオフィスまでは聞いていましたけれども、実際どういう事業をやるかまでは、詳しいことはその段階では私も把握しておりませんでした。 住民への情報提供というのはどういうことが必要かといいますと、要は、一般的に全国でいわゆる空き廃校舎というのは多数あるという話は、市長も十分分かっていると思いますけれども、7割ぐらいは廃校舎の利活用というのは教育関係に使われるそうです。残りの3割ぐらいがいろいろな活用の仕方があるというのですけれども、それをどうやって選択するのかというのは、やはりまず情報がなければ住民も選択できないわけです。住民がいろいろな部分を選択するとすれば、住民一人一人でいろいろな考え方があるのでしょうけれども、それは十人十色でいろいろな考え方もあるかと思いますが、ただ、廃校舎を利用するとなるといろいろなハードルもあるかと思います。 それ1つは、都市計画的な部分、そして消防法だとかいろいろな規制の部分、そういったいろいろな複雑怪奇な規制の部分も相当あるはずなのです。財産の問題、行政財産なのかという、その使い方の法的な問題もあるだろうし、そういった部分を住民にこういう利用はできるのだと。あわせて、例えば、文科省のホームページなんか見ますと、いろいろな部分で廃校舎を利用する場合、多数の補助金の制度があります。そういったものまで住民に提供して、こういうことまではできますよという部分を情報提供したのかどうか、その辺についてお伺いいたしたいと思います。
○議長(安井和則君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 先ほども答弁の中で御説明させていただきましたが、地域の皆様方には、まず1つには、そういう学校が廃校になることによってどういう活用をするのか。もう1つは、我々庁内、さらには地域の皆さん方がそれを活用できるか。それで、活用をする予定がなければ民間事業者で使えないか、また、民間事業者で使うことができなければ廃校という手順を踏んでおりますから、今までもこの廃校に伴う準備として、昨年、東急不動産からいろいろな提案を受けておりますけれども、それについては、やはり12月に地域団体の役員の皆さん方に説明をさせていただき、そして6月1日に、同社から廃校の利用につきまして、地域の皆様方に説明をさせていただいております。 このことで情報が十分かと言われますと、最大限の努力をしているとしか言いようがありませんけれども、地域の皆様方には御理解いただけるよう努力してきたと思っております。
○議長(安井和則君) 畠 貞一郎さん。
◆12番(畠貞一郎君) 一般的に言われている話でございます。廃校舎に際してどのような法的な制約があるかという部分で、1つは都市計画での面の規制です。もう1つが、財産管理区分の選択です。3つ目は、建築基準法などその他の各個別法への対応です。そして、4つ目が具体的な施設転用に当たっての規制への対応と、こういう4つのハードルがあるわけです。これをどういうふうにして整理して住民に説明したのか。 結局、何に活用したいと思っても、そういう規制をクリアしなければ活用できないわけです。いざ何々に活用したいとなったら、今度、補助制度だとかそういった部分はどういったものがあるのか、そういったものをやはり明示した上で、私は、本当は活用方法を考えていくべきではないかなと、そして、そういう情報を提供した上でやっていくべきではなかったかなと思います。 まず、いろいろ活用するにおいてはいろいろな方法があるかと思いますけれども、こういった基本的な部分がきちんと住民に私は説明されたのかどうかという部分をもう一度お伺いいたします。
○議長(安井和則君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) まず一番にしなければいけないことは、4つのハードルがあって利活用がこういう具合になりますよ、ではなくして、地域の皆さん方が廃校となる施設を利用したいか、したくないか。また、利用するとするとどういうふうにして利用していくか、その意思確認がまずあって、それで利用するということになったら、その4つのハードルをクリアしなければいけないという説明をしなければならないのだと思います。
○議長(安井和則君) 畠 貞一郎さん。
◆12番(畠貞一郎君) 確かに市長のおっしゃるとおりかもしれません。ただ、どういうものが必要なのだ、どういうものがいいのですかという部分においてですね、住民はなかなか選択できないのですよ、これ。十人十色でいろいろな意見がありますから、選択できないのですよ。そうしたら、こういった一つの廃校舎を利用する場合、いろいろなもの、各地でいろいろな物語があって、こういったものを全部クリアした上ですばらしい施設を造っている所がいっぱいあるのです。だから、そういう部分を情報提供したのかどうかというのをお伺いしたいのです。
○議長(安井和則君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 逆にですね、地域の皆さん方が校舎に対する思い入れが強いから、その校舎に対する利活用について地元の皆さん方の意見をまず聞くというのは、大事なことだと思います。そういう中でもって、地元の皆さん方が利活用できない、また利活用の仕方が分からないということであれば、そういう指導もできると思いますが、そういう段階にないものに対して、この校舎をこのように活用したらどうか、このように活用すればこういう法律をクリアするためにはこうしたらいいですという説明ができるとは、私は思いません。 まず大事なことは、地域の皆さん方が、この校舎を活用して、そして自分たちの地域のためになるようなそういうものを実現したいと思うかどうか、そこから始まっていくのが筋だろうと思っております。
○議長(安井和則君) 畠 貞一郎さん。
◆12番(畠貞一郎君) イの、住民合意形成を行われたかの部分は、今の答えにも入っておりますけれども、住民合意形成というのは、常盤地区だけの住民の話ではないと私は思っています。能代市全体の住民の合意形成が行われているのかとなった場合に、数々の情報が提示されない限りは私は合意形成だとは思えません。 これは、今後、ただ出席者に異論がなかったという話なのですけれども、6月頭の説明会には、私の聞いている限りは4名の出席者しかいないというふうに伺っています。これで合意形成だと言えるのでしょうか、お伺いいたします。
◆5番(大高翔君) 1番の1の所有者不明物件8件あるということだったのですけれども、空家法の14条10項に基づく略式代執行、これ過失がなくて云々、命ぜられるべき者を確知することができないとき云々できるとあります。要は、受命者というのが不明であった場合に略式代執行ができると。先ほど市長答弁でもありましたけれども、費用徴収できないものに対して執行というのは、略式代執行はしたくない。これが個人的な心情だと思うのですけれども、やはりその建物がいろいろな所に危害を加えそうだということであれば執行せざるを得ない、そういった場合もあるかと思います。 そこで、先ほどの8件に関してなのですけれども、もうそういった危険が及ぶような執行せざるを得ない状況までいってしまっているような8件なのか、それとも比較的、何ていうか、もうちょっとそこまでいかなくてもいいのかなというような8件なのか、その状況をお知らせください。
○議長(安井和則君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 見回りに行った職員のお話を聞きましたところ、かなり損傷が進んでいるようであります。ですから、やはり損傷が進んでいるという外観から見ても分かることですから、やはり近所に御迷惑のかからないような措置も必要ではないかと考えております。
○議長(安井和則君) 大高 翔さん。
◆5番(大高翔君) ということであれば、多分、今後何らかの対処は必要になってくるのかなと思います。少しちょっとそことも関わることになるのですけれども、5件の応急措置についての費用徴収状況はのところに移っていくのですが、基本的に、何かしら先ほどの略式代執行をもしするとしたとしても、また今回の5件応急措置したとしても、一度は税金で立て替えているような状況だと思います。ですので、回収できないで不納欠損扱いになるという状況はなるべく避けたいのかなと。この後の代執行の確認規定とかそういったのにもちょっとつながってくる部分なのですけれども、応急措置の費用徴収として国税滞納処分の例による強制徴収というのができません。代執行だとこれはできるのですけれども。 そこで、私のほうで提案なのですけれども、条例のほうで行政代執行法の5条を準用した形で納付命令を規定するというような考え方はないのか。これを規定することによって、納付命令の到達をもって債権が発生したというような解釈ができるかと思います。そこで債権が発生したことで督促をしても支払いがないと。そうしたら、民事訴訟あるいは公法上の当事者訴訟なりをして費用の支払いを命ずる判決を持ってくる。そういったところまで、納付命令の規定を追加することで、何ていうのですか、費用回収の訴訟、そして給付判決に持っていくところまでスムーズに行くと思うのですけれども、その点ひとつお聞かせください。
○議長(安井和則君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) まず一つは、応急措置ということにつきましては、やはり私債権になりますから、行政代執行に要した費用と、それから同様の徴収方法を取ることはできないということになります。 ですから、今後、我々がもしやるとすると、やはり納付書等を発行して、それによって辛抱強く払っていただけるように交渉するということだろうと思っております。
○議長(安井和則君) 大高 翔さん。
◆5番(大高翔君) また、いろいろここら辺全部つながってくるので、項目、次の代執行の確認規定を設ける考えはないかというところに行くのですが、これ行政代執行の確認規定を設けるということは、行政代執行を行うまでの助言・指導、勧告、そして助成、公表、命令、それで行政代執行の項目を追加するということになると思います。 そこで、先ほどの納付命令というのもここにはまってくるのですけれども、大仙市の条例で特筆すべきところというのが、ほかの手段によってその履行を確保することが困難というところが、大仙市の例だと、保護法益が防災だとか防犯であったのですけれども、例えば、これが能代市に当てはめると、生活環境保全の条例があるので能代市だとこういったところでも関わってくる。能代市にはないですけれども、例えば、景観条例、そういったのも関わってくる。ひとつ空き家の条例といっても、ほかの手段でもってもできないよというときに、行政代執行を行うというような総合的な空き家条例に進化させることができるのかなと思っております。 当局ともヒアリングした際に知ったのですけれども、私が議員になる前の平成28年の9月議会で、特措法の改正によってこの助言から代執行に至るまでの条文というのが削除されているのです。何か私からしたらもう相当もったいないことをしたなというような気持ちでいるのですけれども、いま一度復活させるような考えというのはないか、お聞かせください。
○議長(安井和則君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) ここの28年の条文削除について読んでおられるならもう承知だと思うのですけれども、御承知のとおり、いわゆる空家等対策の推進に関する特別措置法ができたことによりまして代執行を行うことができましたので、条例に書いておけば重複しますので、それで28年にこの条文を削除したということであります。
○議長(安井和則君) 大高 翔さん。
◆5番(大高翔君) 次の行政代執行2件の費用状況はのほうに入らせてもらいます。多分、結論言うと、その2件の費用回収というのはできていないというのが現状だと思います。先ほど、国税滞納処分の例による強制徴収というのが行政代執行ではできるというような話しさせていただいたのですけれども、くしくも阿武町で起きた4,630万円の誤給付問題の費用回収手段というのがこの強制徴収だったのです。代執行によるものではないと思うのですけれども、似たようなものだと思います。この2件の費用回収として強制徴収を行う考えがあるのかないのか、まず一点お伺いしたいと思います。
○議長(安井和則君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 実はですね、応急措置委託費の徴収につきましては、先ほど見て5件あります。その中で、1名の方がもう完納しております。それから、今現在、分納中という方が一応2名いることになっています。それで、先ほど申し上げたとおり、不納欠損にしている方が1名、それから連絡が取れなくて1名ということでございますから、今、連絡取れて分納している方たちには、今後、少しずつでも納めていただくような交渉をしていきたいと思っております。(発言あり)
○議長(安井和則君) 市長。6の再質問です。大高さん。6ですよね。(「6です」の声あり)市長。
◎市長(齊藤滋宣君) すみません。この2件取れないのはですね、1名は、先ほどもちょっとお話ししましたが、相続関係が全く御本人たちは意識しておりません。自分たちに相続権があるというのも知らなくて、この方たちは兄弟なのですけれども、実はつい最近まで国外にいまして、自分たちにそういう親戚があることも分からない状況。それから、今遠くに住んでおりますから、なかなかこちらの事情が分からないというような状況になっています。国外にいたことで、少し言葉のほうも不自由だと聞いております。 それから、もう1名の方は、生活保護を受けておられまして本人にそれだけの資産がないということで、なかなか回収できないということであります。
○議長(安井和則君) 大高 翔さん。
◆5番(大高翔君) 先ほどの略式代執行もそうですけれども、この行政代執行のほうも恐らく今後、全国的にも件数というのは恐らく増えていくのかなと思っています。国外にいたということなので、しようがないのかなというところもあるのですけれども、少なくとも最初の1件のほうの行政代執行は、たしか2年ぐらい月日流れていると思うのです。その間に、いろいろ事情はあるのでしょうけれども、100円だとか1,000円だとか、まず少額でも返しているのであれば、まず返済の意思はありますよとは解釈できると思うのです。これが1円も、年数の話しすれば5年とかでもいいのですけれども、まず長期的に見たときに1円の返済もないとなれば、もうそもそも返済の意思がないと普通は解釈できるのかなと思います。その場合においては、やはりこの強制徴収というのも一つの手段として、全国的にも件数少ない中でせっかく能代市が行政代執行まで踏み込んだので、その後の費用回収というところも、状況次第ですけれども、しかるべきときにはそういったこともしていくという姿勢も必要だと思います。いま一度、お聞かせください。
○議長(安井和則君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 今申し上げたとおり、その兄弟の方たちは遠くに離れていて、正直申し上げるとその方と相続関係があるということも知らなかったと思います。ですから、非常に気の毒な事例だと思っています。そういう中で10円でも20円でもというのは、払う意思を示すためにも必要なことですけれども、その兄弟の方からすると、こちらのほうに全然いないでずっと遠くのほうにいますから、何で私たちが払わなければいけないのというような意識をきっと持っていらっしゃるのだろうと思います。 いずれにしましても、本人が理解している、していないにかかわらず、相続権を持ってそういう責任を持っているわけですから、市としては、今お話があったようにそういう意思を示してもらうように努力していきたいと思います。
○議長(安井和則君) 大高 翔さん。
◆5番(大高翔君) 今の国外にいた方たちは、まず最近、恐らく多分当局とも話が幾らか、1回なり折衝していると思うので、今後、状況説明していって、それでも支払いする気配がないようであれば、そういうところもしっかり踏み込んでいってもいいのかなと思います。 次の危険被害発生回避措置の状況のほう入っていくのですけれども、なぜこの連携状況を確認したかというと、これも言ってみれば特定空家が倒壊したとかなって誰かしらに被害を与えた、そうして訴訟問題にまで行ったという仮定なのですけれども、そういった場合もなきにしもあらずだと思います。 そういったものを想定していきますと、国家賠償法の2条に基づいた道路管理者の営造物責任が追及されるということも考えられます。こういった連携をしっかりしていなかった場合は、通常有すべき安全性を欠いていたと評価される。しかしながら、しっかりと連携を取っていたとなれば、訴訟になったときに裁判官のほうに心証的な部分で影響を与えて、言ってみれば、訴訟の賠償額の減額というものにもつながってくるのかなと。そういったところで、ここの関係機関との連携というのはしっかりやっていただければなと。これひとつ要望としてお願いしたいところなのですけれども、まず何かあれば。
○議長(安井和則君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) お話のとおりだと思いますし、先ほども答弁で申し上げたとおり、関係機関と連絡を取りながらできることをしっかりやらせていただいておりますので、今後もそういう対応をしていきたいと思います。
○議長(安井和則君) 大高 翔さん。
◆5番(大高翔君) そうすれば、次の県内における権限移譲率の低さに対する認識ということで、先ほど国だとか県のほうの条文のほうも紹介ありました。県のほうだと条例の1条で、地方分権が進展する中で、県と市町村の役割を見直し、知事または教育委員会の権限に属する事務の市町村への移譲を推進することにより、市町村が自立的、主体的に個性豊かな地域づくりを展開し、及び県民が最も身近な市町村において総合的な行政サービスを受けることができるようにすることを目的とすると目的が示されております。 要約すれば、権限移譲するということは自立的、主体的に個性豊かな地域づくりを展開するにとどまらず、国とか県に頼らない持続可能な行財政運営を目指す一歩になるのかなとも思っております。 ですので、100%を目指せとは私は言いません。正直、関係ない項目も幾つかあると思います。ですけれども、このパーセンテージを上げる努力はしていくべきなのかなと。先ほど、人的なところだとか金銭的なところでいろいろ難しいという話あったのですけれども、難しいことは難しいとして、このパーセンテージを上げるような意思は、今現在、当市にあるのかどうかだけ確認させてください。
○議長(安井和則君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) 私はですね、この権限移譲によって市民の利便性が高まるとか、それから住民生活が快適になるとか、そういうことが高まるのであれば権限移譲をどんどんしていく必要があると思っています。ただ、今残されている25項目の権限移譲につきましては、ほとんど関係のない、そういうことに寄与しない分が残っております。ですから、そういったものを権限移譲するために人を増やしたり、また人を使うために給与を出したり、そういうことをする必要があるのかなというのが正直な気持ちであります。 ですから、当然、権限移譲されれば、それに伴いまして我々に負担がかかるわけですから、国がそういう負担もしっかり見てくれるということであれば考えなければいけないと思いますが、今の制度の中では、残り25項目を権限移譲してもらうということは、私は能代市にとってはマイナスではないかと思っております。
○議長(安井和則君) 大高 翔さん。
◆5番(大高翔君) 以前はこれ、最初の質問でも言ったのですけれども、福祉的な部分で権限移譲していったらどうかということで何回か、2回ぐらいですか、質問もさせていただいております。パーセンテージをもし上げるのであればというところでは、この福祉政策のところかなということで今までやってきたのですけれども、今回は、まず初心に立ち返って、全体的なところでそういった意思があるのかどうかのまず確認ということでこの質問をさせていただきました。 今、国のほうでしっかりとということであれば、地方自治体の一つとして、やはり要望という形ででも上のほうに上げていく、もっともっと費用なり人的補償してくれよということで要望を上げていく姿勢というのも必要なのかなと思いますけれども、今現在そういう活動はされているのかだけ確認お願いします。
○議長(安井和則君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) そういう活動をされているかというと、されておりません。それで、例えば、権限移譲ということを考えたときに、県であれば、我々ですと山本地域振興局がここにありますから、市民のサイドからすれば、権限移譲して市にあろうと、それから県に行こうと、その利便性は変わらないわけです。 ですから、そういうことを考えれば、そういう権限を移譲してまでも、人やそれから費用をかけてまでも市が持つ必要はないのではないかと思っているということを説明させていただいたわけであります。
○議長(安井和則君) 大高 翔さん。
◆5番(大高翔君) そうすれば、最後、3番の2になるのですけれども、医療訴訟における時効というのが、令和2年4月1日施行の民法改正にて、不法行為を理由とした損害賠償権は、被害者が医療過誤の事実と加害者を知ったときから5年、不法行為のときから20年で時効消滅、債務不履行を理由とした損害賠償権は、権利を行使することができると知ったときから5年、権利を行使することができるときから20年で時効消滅とされております。 新型コロナワクチンについては唯一のウイルス対抗手段ということで、世界的にも接種が進んで、日本でも進んでいたと思います。ただ、接種後の長期的なデータ、長期的なので10年とか20年だとか、そういったデータがないというのは、これまず間違いなく不安要素の一つであろうかなと思います。 そこで、先ほどの接種記録が5年ということに対して医療訴訟の時効が20年ということなので、ワクチン接種してから5年以上20年未満、この期間において、例えば、ワクチンを起因とする何らかの症状が起きたと、それで損害賠償の訴訟をしたいとなったとしても、接種記録、証拠のあるものがない状態ですので、やはりこれは接種記録の保存期間延長して、こういったところも責任を持ってやっていかなければいけないのかなと思っているのですけれども、この点についてはいかがでしょうか。
○議長(安井和則君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) このコロナワクチンについてはですね、今までなかった感染症の対応としてワクチン接種を国が進めてきているわけであります。であれば、やはり今までになかった病気に対するワクチン接種というものは、国が勧奨してやっている事項でありますから、やはり国においてそういったものをしっかりと対応する必要がまずあるのだろうと思っております。 ですから、私自身は、延長することは何もやぶさかではありませんし、記録を残しておくことは悪いと思っておりませんけれども、その前段として、こういう新しい病気ができてそのワクチン接種を進めてきた、勧奨した国が、まずこのことについて責任をしっかりと明らかにする必要があるのだろうと思っております。
○議長(安井和則君) 大高 翔さん。
◆5番(大高翔君) その国の責任においてというところ、私も同感なのですけれども、ただ記録保存の延長自体、自治体の裁量にもなるということなので、私の考えとしては、まず永久保存、能代市文書取扱規程のほうですと、5年、10年とあと永久保存というのがございます。 永久保存だと、本当に永久的な保存ではなくて20年に一度見直しをかけているということなので、ちょうどこの医療訴訟の時効と同じぐらいですので、まずはこの永久保存というところで、暫定的ですけれども当市として期間を延長していく。 それとともに、先ほど話、市長からもあったとおりで、これ本来は国の責任においてやるべきことですので、この延長に係る費用負担、データの保存も、恐らく多分クラウド管理とかすればそこまで多額にはならないのかなと私のほうでは思っているのですけれども、多少なりともかかるようであれば、やはり国のほうに請求していくというか、しっかり地方自治体で声を上げていくということも必要だと思うのですけれども、いま一度お聞かせください。
○議長(安井和則君) 市長。
◎市長(齊藤滋宣君) このコロナについてはですね、今までなかった感染症ですから、先ほど申し上げたとおり、この感染症に対する対応をどうしたらいいかというのは、まだしっかりと国でも方針が決まっていないのだろうと思っています。例えば、今、こういう感染症、2年たちますけれども、ワクチン打った後で5年以内にそういう何か症状が出てきて大変苦しい思いをしたとか、そういう人たちが国民の中にかなり出てきたというと、これはワクチンに対する取扱いというものを国がしっかり定めなければいけないのだろうと思っています。 ですから、今の段階では、市がこういったことに対する対応をするのではなくして、やはりワクチンを打った後の状況というものを国がしっかり把握した上で、それで新たなワクチン接種を国が進めてきたわけですから、国の立場として責任を持って対応していくものだろうと思っています。 ただ、正直、今打ったばかりですから、3回打って4回打ってどういう状況になるか分からないので、恐らくその状況を見ながら検討していかなければいけないと思いますし、その中で市として対応しなければならないことがあるとするならば、市としてもそういう対応をしっかり取っていかなければいけないと思っております。
○議長(安井和則君) 以上で大高 翔さんの質問を終了いたします。-----------------------------------
○議長(安井和則君) お諮りいたします。本日は日程の一部を残して延会することに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(安井和則君) 御異議なしと認め、本日はこれをもって延会いたします。明21日定刻午前10時より本会議を再開いたします。 午後4時30分 延会...